Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial.
Satomura K et al.
Am J Prev Med. 2005 Nov;29(4):302-7.
PMID: 16242593
DOI: 10.1016/j.amepre.2005.06.013
背景
喉を洗うためのうがいは日本では一般的に行われ、人々は、特にうがい薬を使用した衛生的なルーチンが上気道感染症(URTI)を防ぐと信じている。ただし、その有効性は臨床試験では確立されていない。
試験設計
2002年から2003年の冬季に実施され、2003年および2004年に分析されたランダム化比較試験。
試験参加者
18〜65歳の健康なボランティア(387人)。
介入
参加者は、水うがい、ポビドンヨードうがい、および通常のケア(対照)にランダムに割り当てられた。 2つのうがいグループの被験者は、少なくとも1日3回、水またはポビドンヨードでうがいをするように要求された。参加者は60日間追跡された。
主なアウトカムの測定
主なアウトカムの測定値は、最初のURTI発生率だった。インシデント事例間のURTI症状の重症度も評価された。両方のアウトカムは、自己管理症状記録で評価された。分析は、治療意図に基づいて行われた。
結果
・合計130人の参加者がURTIに罹患した。最初のURTIの発生率は、対照被験者で0.26エピソード/ 30人日だった。その割合は、水うがいグループでは0.17エピソード/ 30人日、ポビドンヨードうがいグループでは0.24エピソード/ 30人日まで低下した。
・対照群に対するそれぞれの発生率比は、水うがいが0.64(95%信頼区間[CI] 0.41-0.99)およびポビドンヨードうがいが0.89(95%CI 0.60-1.33)だった。
・Cox回帰(比例ハザードモデル)では、水うがいの有効性が明らかになった。
★ハザード比 =0.60、95%CI 0.39-0.95
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・URTIが発生した場合でも、うがいは気管支症状を軽減する傾向があった(p =0.055)。
結論
単純なうがいは健康成人のURTIを防ぐのに効果的であった。この実質的に無料のモダリティは、一般の人々にかなりの利益をもたらだろう。
コメント
ポビドンヨードうがいの害について明らかになった有名な試験。
ポビドンヨード が正常粘膜を損傷することは、作用機序からも明らかである。
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