Impact of cumulative SBP and serious adverse events on efficacy of intensive blood pressure treatment a randomized clinical trial Rueda-Ochoa, Oscar L. set al.
Journal of Hypertension: November 15, 2018 – Volume Publish Ahead of Print – Issue – p
doi: 10.1097/HJH.0000000000002001
集中的な血圧降下が年々注目されている。加えて、ベースライン血圧の上昇、累積SBP、visit-to-visit variability(来院毎の血圧変動制を標準偏差で捉えたもの)、および治療誘発性重篤有害事象(SAE)は、経時的な治療有効性に影響を与える可能性がある。本試験の目的は、収縮期血圧介入試験(SPRINT)集団における集中型高血圧治療に対する累積SBPおよびSAEの影響を評価することであった。背景
SPRINT試験の二次分析:米国の102の臨床施設を含むランダム化、制御されたオープンラベル試験。 SBP測定を128回繰り返す9068人のSPRINT集団について解析した。 試験参加者は、標準治療(目標SBPは135〜139mmHg)あるいは集中的治療(目標SBP <120mmHg)にランダムに割り付けられた。 縦断的および生存データ分析のための累積結合モデルを使用した。 主要アウトカムは、心筋梗塞、他の急性冠動脈症候群、急性非代償性心不全、脳卒中、および心血管死亡率の複合的結果であった。方法
集中治療は、フォローアップ開始時における主要なSPRINTアウトカムのリスクを減少させたが、その効果は、全SPRINT集団における3.4年間のフォローアップ後、慢性腎障害患者では1.3年, 心血管疾患を有す患者でも1.3年, 女性では1.1年, 黒人種では1.8年, 75歳未満の試験参加者では2.1年, ベースラインSBPが132 mmHg以上の試験参加者では1.8年, フォローアップ期間中にSAEが認められた患者では3.4年間で、各々の背景を有する患者集団では集中的降圧治療による益が消失した。結果
集中型高血圧治療における最初の有益な影響は、フォローアップ中の累積SBPおよびSAEの発症によって相殺される可能性がある。結論
はじめの一年ぐらいは、しっかりと降圧させ、その後は患者背景により個々に治療目標を定めた方が良いのかもしれない。もちろんSAE無しで。 あくまで二次解析の結果であるため仮説生成として捉えた方が良いのだろうが、過去の報告も合わせて考えてみると、やはり患者によっては程々の降圧で良いのではないでしょうか。]]>コメント
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