フェブキソスタットの使用と筋障害との関連性はどのくらい?(米国データベースおよびRCTのSR&MA; Br J Clin Pharmacol. 2022)

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フェブキソスタットによる筋障害のリスクはどのくらいか?

フェブキソスタットと筋障害との関連を示唆する報告がいくつかあります。しかし、充分に検討されていません。

そこで今回は、フェブキソスタットが筋障害のリスクを増加させるかどうかを明らかにした試験の結果をご紹介します。本試験では、米国食品医薬品局有害事象報告システム(FAERS)データベースの解析と、ランダム化比較試験のシステマティックレビュー/メタ解析が行われました。

FAERSデータの評価では、横紋筋融解症の患者をフェブキソスタットまたはアロプリノールの投与を受けているかどうかで比較する不均衡分析が行われました。次に、フェブキソスタットまたはアロプリノールを使用した患者の横紋筋融解症および筋障害のリスクを評価するために、系統的レビュー/メタ解析が実施されました。

試験結果から明らかになったことは?

(FAERSデータ)横紋筋融解症リスク
フェブキソスタット報告オッズ比 4.49
(95%CI 3.72~5.38
P<0.01
アロプリノール報告オッズ比 2.49
(95%CI 2.25~2.75
P<0.01

FAERSデータの解析により、フェブキソスタット(報告オッズ比 4.49、95%信頼区間[CI]3.72~5.38、P<0.01)およびアロプリノール(報告オッズ比 2.49、95%CI 2.25~2.75、P<0.01)の投与を受けた患者で横紋筋融解が増加する不均衡が明らかにされました。

(SR&MA)フェブキソスタットによるあらゆる筋障害リスク
vs. プラセボリスク比 0.92
(95%CI 0.73~1.17)、P=0.52
I2=0%;2,597例を含む8件の研究、確実性の高いエビデンス
vs. アロプリノールリスク比1.03
(95%CI 0.94~1.11)、P=0.56
I2=0%;17,644例の研究、中程度の確実性のエビデンス

19件の研究がシステマティックレビュー/メタ解析に含まれました。横紋筋融解症は1件の研究でのみ報告されました。あらゆる種類の筋障害のリスクは、プラセボ(リスク比 0.92、95%CI 0.73~1.17、P=0.52、I2=0%;2,597例を含む8件の研究、確実性の高いエビデンス)またはアロプリノール(リスク比1.03、95%CI 0.94~1.11、P=0.56、I2=0%;17,644例の研究、中程度の確実性のエビデンス)に対してフェブキソスタットの有意差は認められませんでした。

コメント

尿酸生成抑制薬であるフェブキソスタットが筋障害リスクを増加させるのかについては結論が得られていません。

さて、本試験結果によれば、メタ解析によりプラセボやアロプリノールと比較して、フェブキソスタットは筋障害のリスクに影響しないことが示されました。とはいえ、米国の有害事象報告データベースを基にしたシグナル分析では、アロプリノール及びフェブキソスタットともに横紋筋融解症のリスクを高める可能性が残存しています。どのような患者背景、薬剤使用期間により横紋筋融解症を含めた筋障害リスクが高まるのか、検証が求められます。

続報に期待。

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☑まとめ☑ フェブキソスタットは、筋障害のリスクに影響を与えないようである。

根拠となった試験の抄録

目的:フェブキソスタットと筋障害との関連を示唆する報告がいくつかある。本研究の目的は、フェブキソスタットが筋障害のリスクを増加させるかどうかを明らかにすることであった。本研究では、米国食品医薬品局有害事象報告システム(FAERS)データベースの解析と、ランダム化比較試験のシステマティックレビュー/メタ解析を行った。

方法:まず、FAERSデータの評価では、横紋筋融解症の患者をフェブキソスタットまたはアロプリノールの投与を受けているかどうかで比較する不均衡分析が行われた。次に、フェブキソスタットまたはアロプリノールを使用した患者の横紋筋融解症および筋障害のリスクを評価するために、系統的レビュー/メタ解析を実施した。

結果:FAERSデータの解析により、フェブキソスタット(報告オッズ比 4.49、95%信頼区間[CI]3.72~5.38、P<0.01)およびアロプリノール(報告オッズ比 2.49、95%CI 2.25~2.75、P<0.01)を受けた患者で横紋筋融解が増加する不均衡が明らかにされた。19件の研究がシステマティックレビュー/メタ解析に含めることができた。横紋筋融解症は1件の研究でのみ報告された。あらゆる種類の筋障害のリスクは、プラセボ(リスク比 0.92、95%CI 0.73~1.17、P=0.52、I2=0%;2,597例を含む8件の研究、確実性の高いエビデンス)またはアロプリノール(リスク比1.03、95%CI 0.94~1.11、P=0.56、I2=0%;17,644例の研究、中程度の確実性のエビデンス)に対してフェブキソスタットの有意差はなかった。

結論:フェブキソスタットは、筋障害のリスクに影響を与えないようである。しかし、このメタ解析の結果は、長期間のフォローアップを伴う質の高い観察研究をさらに行う必要性を示している。

キーワード:アロプリノール、フェブキソスタット、筋肉損傷、横紋筋融解症

引用文献

Association between use of febuxostat and muscle injury: A disproportionality analysis and meta-analysis of randomized controlled trials
Satoru Mitsuboshi et al. PMID: 36585759 DOI: 10.1111/bcp.15655
Br J Clin Pharmacol. 2022 Dec 30. doi: 10.1111/bcp.15655. Online ahead of print.
— 読み進める https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36585759/

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