心不全(HFrEF)患者におけるSGLT2阻害薬であるダパグリフロジンの効果は、利尿薬の併用で変化しますか?(DAPA-HFの事後解析; Circulation. 2020)

Dapagliflozin and Diuretic Use in Patients with Heart Failure and Reduced Ejection Fraction in DAPA-HF

Alice M Jackson et al.

Circulation. 2020 Jul 16. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.120.047077. Online ahead of print.

PMID: 32673497

DOI: 10.1161/CIRCULATIONAHA.120.047077

Clinical Trial Registration: DAPA-HF: ClinicalTrials.gov Identifier NCT03036124.

Keywords: SGLT2 inhibition; heart failure with reduced ejection fraction.

背景

DAPA-HF試験で用いられた、SGLT2阻害薬のダパグリフロジンは、心不全で駆出率が低下した患者において、心不全の悪化と死亡のリスクを低下させた。

我々は、ダパグリフロジンの有効性と忍容性を、バックグラウンドの利尿薬治療との関連、およびダパグリフロジンまたはプラセボへのランダム化後の利尿薬治療の変化との関連で検討した。

方法

ベースライン時に利尿薬なし、フロセミドと同等量の利尿薬投与量<40mg/日、40mg/日、40mg/日以上のサブグループを対象に、試験治療の効果を検討した。

主要複合エンドポイントである心血管(CV)死またはHFイベントの悪化、その構成因子、総死亡および症状を検討した。

結果

・解析対象となった4,616例のうち、利尿薬を服用していない患者は736例(15.9%)、40mg未満/日は1,311例(28.4%)、40mg/日は1,365例(29.6%)、40mg以上/日は1,204例(26.1%)を服用していた。

・プラセボと比較して、ダパグリフロジンはこれらのサブグループのそれぞれにおいて主要評価項目のリスクを低下させた。

  • 利尿薬なし:ハザード比[HR] =0.57、95%CI 0.36〜0.92
  • 40mg未満/日:HR =0.83、95%CI 0.63〜1.10
  • 40mg/日:HR =0.77、0.60〜0.99
  • 40mg以上/日:HR =0.78、0.63〜0.97(P相互作用 0.61)

・いずれかの利尿薬を服用している患者のHRは0.78(0.68~0.90)であった。

・症状の改善と治療の忍容性は、利尿薬を服用しているサブグループ間で一貫していた。

・利尿薬投与量は追跡期間中にほとんどの患者で変化せず、ランダム化後の平均利尿薬投与量はダパグリフロジン群とプラセボ群の間で差がなかった。

結論

ダパグリフロジンの有効性と安全性は、DAPA-HFで検討した利尿薬サブグループ間で一貫していた。

コメント

主要複合エンドポイントである心血管(CV)死またはHFイベントの悪化に対するダパグリフロジンの効果について、その機序の一部に利尿薬と同様の経路が関与している可能性が報告されています。

さて、本試験結果によれば、利尿薬の有無、また利尿薬の用量に関わらず、イベントの抑制効果は一貫していました。ただし事後解析であるため、あくまでも仮説生成的な結果です。

今後の報告に期待。

✅まとめ✅ DAPA-HF試験における心不全(HFrEF)患者に対するダパグリフロジンの効果は、利尿薬併用の有無、利尿薬の用量に関わらず一貫しているかもしれない

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