Chest CT accuracy in diagnosing COVID-19 during the peak of the Italian epidemic: A retrospective correlation with RT-PCR testing and analysis of discordant cases
Zeno Falaschi et al.
Eur J Radiol. 2020 Jul 25;130:109192. doi: 10.1016/j.ejrad.2020.109192. Online ahead of print.
PMID: 32738464
PMCID: PMC7382359
DOI: 10.1016/j.ejrad.2020.109192
Keywords: COVID-19; Diagnostic X-ray radiology; Sars-CoV-2; Tomography; X-ray computed.
目的
本研究の目的は、RT-PCRを標準基準として、臨床における胸部コンピュータ断層撮影(CT)診断の精度を評価することであった。
方法
イタリアのCOVID-19流行のピーク時である2020年3月4日から4月9日までの間に、SARS-CoV-2感染が疑われ、1週間以内の時間間隔で非造影胸部CTとRT-PCRの両方を行った患者773例を登録した。
CTの診断性能は、RT-PCRを基準とし、感度、特異度、陽性予測値(PPV)、陰性予測値(NPV)、診断精度で評価した。
CT検査とRT-PCR検査の結果が不一致の患者および両検査が陰性の患者について解析を行った。
結果
・RT-PCR検査は全体的に陽性であり、全体の陽性率は59.8%であった。
・SARS-CoV-2感染症のCT検査の感度、特異度、PPV、NPVおよび精度は、以下の通りであった;
- 感度 :90.7%、95%IC 87.7%〜93.2%
- 特異度:78.8%、95%IC 73.8%〜83.2%
- PPV :86.4%、95%IC 76.1%〜88.9%
- NPV :85.1%、95%IC 81.0%〜88.4%
- 精度 :85.9%、95%IC 83.2%〜88.3%
・CT検査が陽性かつRT-PCR検査が陰性の患者は25/66例(37.6%)、両検査が陰性の患者は12/245例(4.9%)であったが、臨床医は臨床的基準および疫学的基準に基づいて陽性と判断し治療を行った。
結論
我々の経験では、検査前の(感染)確率が高い状況下では、特に臨床的特徴と疫学的特徴を考慮した場合には、CTスキャンはCOVID-19肺炎の診断に良好な感度と一貫して高い特異度を示している。
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