Dexamethasone in Hospitalized Patients with Covid-19 – Preliminary Report
N Engl J Med. 2020 Jul 17. doi: 10.1056/NEJMoa2021436. Online ahead of print.
PMID: 32678530
Funded by the Medical Research Council and National Institute for Health Research and others
ClinicalTrials.gov number, NCT04381936; ISRCTN number, 50189673.
背景
コロナウイルス病2019(COVID-19)は、びまん性肺障害と関連している。グルココルチコイドは炎症を介した肺損傷を調節し、それによって呼吸不全や死亡への進行を抑制する可能性がある。
方法
COVID-19で入院した患者を対象に、さまざまな治療法を比較する対照非盲検試験では、デキサメタゾン(6mgを1日1回投与)を10日間まで経口または静脈内投与する群と、通常の治療のみを受ける群にランダム割り付けした。
主要転帰は28日間の死亡率であった。
ここでは、この比較の予備的結果を報告する。
結果
・合計2,104例の患者がデキサメタゾン投与群に割り付けられ、4,321例が通常ケア群に割り付けられた。
・全体では、デキサメタゾン群で482例(22.9%)、通常ケア群で1,110例(25.7%)がランダム化後28日以内に死亡した。
★年齢調整率比 =0.83、95%信頼区間[CI] 0.75~0.93;P<0.001
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・死亡率のグループ間の比例差および絶対差は、ランダム化時に患者が受けていた呼吸補助のレベルによってかなり異なっていた。
・デキサメタゾン群では、侵襲的機械換気を受けている患者およびランダム化された酸素吸入を受けている患者では、死亡の発生率は通常のケア群よりも低かった。
★29.3% vs. 41.4%;率比 =0.64、95%CI 0.51~0.81
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・侵襲的機械換気を行わずに酸素吸入を受けている患者では通常のケア群と比較して死亡率が低かった(23.3% vs. 26.2%;率比 =0.82、95%CI 0.72~0.94)が、ランダム化時に呼吸補助を受けていない患者では死亡率が低かった(17.8% vs. 14.0%;率比 =1.19、95%CI 0.91~1.55)。
結論
COVID-19で入院した患者において、デキサメタゾンの使用は、ランダム化時に侵襲的機械換気または酸素療法のみを受けていた患者では28日死亡率を低下させたが、無呼吸支持を受けていた患者では低下させなかった。
コメント
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