妊婦におけるCOVID-19の特徴とは?(システマティックレビュー; J Matern Fetal Neonatal Med. 2020)

Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) and Pregnancy: A Systematic Review

Ziyi Yang et al.

J Matern Fetal Neonatal Med. 2020 Apr 30;1-4. doi: 10.1080/14767058.2020.1759541.

PMID: 32354293

DOI: 10.1080/14767058.2020.1759541

Keywords: Coronavirus Disease 2019; Pregnancy; Severe acute respiratory syndrome coronavirus 2; Systematic review.

目的

コロナウイルス病2019(COVID-19)に感染した妊婦の母体、胎児、新生児の転帰に関する現在利用可能なエビデンスをまとめる。

方法

PubMed、Google Scholar、CNKI、Wanfang Data、VIP、CBMdiscで、2020年1月1日から2020年3月26日までに発表されたCOVID-19に感染した女性の母体、胎児、新生児の転帰を報告する研究を検索した。

プロトコールはOpen Science Framework(DOI: 10.17605/OSF.IO/34ZAV)に登録された。

結果

・合計114人の妊婦からなる研究18件がレビューに含まれていた。

・報告された症状は、発熱(87.5%)と咳(53.8%)が最も多く、次いで倦怠感(22.5%)、筋肉痛(16.3%)、呼吸困難(11.3%)、下痢(8.8%)、咽頭痛(7.5%)の順であった。

・大多数(91%)の患者が様々な適応症により帝王切開分娩を行った。

・胎児・新生児の転帰では、死産(1.2%)、新生児死亡(1.2%)、早産(21.3%)、低出生体重(2,500g未満、5.3%)、胎児苦痛(10.7%)、新生児窒息症(1.2%)が報告されている。

・新生児感染の報告はあるが、子宮内垂直感染の直接の証拠は見つかっていない。

結論

COVID-19を有する妊婦の臨床的特徴は、非妊娠成人のそれと類似している。胎児および新生児の転帰はほとんどのケースで良好であるが、利用可能なデータは第3期(third trimesters)に感染した妊婦のみである。

長期的な転帰と子宮内垂直感染の可能性を確認するためには、さらなる研究が必要です。

コメント

COVID-19の研究報告がかなり増えていますね。

さて、今回の研究では、妊婦および胎児、新生児のアウトカムに対するCOVID-19の影響を検討しています。

レビューに含まれた研究数は18件と、そこそこありますが、サンプルサイズは114人だけです。研究結果によると、COVID-19妊婦での症状は発熱(87.5%)、咳(53.8%)、倦怠感(22.5%)、筋肉痛(16.3%)、呼吸困難(11.3%)、下痢(8.8%)、咽頭痛(7.5%)と、非妊娠患者の症状と大きな違いはないようです。

他のアウトカムとしては、死産(1.2%)、新生児死亡(1.2%)、早産(21.3%)、低出生体重(2,500g未満、5.3%)、胎児苦痛(10.7%)、新生児窒息症(1.2%)とのこと。感染により胎児・新生児の各アウトカムが特段多いわけではないように思います。

垂直感染があるか否かはまだ不明なようですが、ウイルスが血液感染する可能性は高いため、垂直感染は否定できないと考えます。過去の症例でも垂直感染の可能性の高さが報告されています。

ちなみに米国では妊娠期間(最終月経の1日目からの40週)を以下のように3つに分けており、今回、試験に組み入れられたのは28週目以降の妊婦のみです。

第1期(first trimesters)  :1週目〜12週目

第2期(second trimesters):13週目〜27週目

第3期(third trimesters) :28週目〜出産時

組み入れられた試験の質については不明であるため結論づけられませんが、現状では、妊婦・胎児・新生児に対するCOVID-19の影響は少ないと考えられます。

続報を待ちたい。

✅まとめ✅ COVID-19を有する妊婦の臨床的特徴は非妊娠患者と類似しており、胎児・新生児のアウトカムについても良好であった

コメント

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