乾癬患者における癌罹患および癌関連死亡リスクはどのくらいですか?(SR&MA; JAMA Dermatol. 2019.)

Association of Psoriasis With the Risk of Developing or Dying of Cancer

A Systematic Review and Meta-analysis

Trafford AM, et al.

JAMA Dermatol. 2019.

PMID: 31617868

【試験の重要性】

乾癬患者の癌リスクは、乾癬の重症度に応じたリスクの差別化についてほとんど明確ではなく、いくつかの懸念を引き起こしている。

【目的】

乾癬患者の癌発生率と死亡率のリスクに関する観察研究の系統的レビューとメタ分析を実施する。

【データソース】

6つの電子データベース(MEDLINE、Embase、MEDLINE in Process、Cochrane Central Register、Web of Science、およびLILACS [Literatura Latino-Americana e do Caribe em Ciências da Saúde])を用いて、適格な研究について、2017年11月15日まで検索された。

【研究選択】

乾癬に関連する癌発生率または癌死亡率のリスク推定値を提供したコホートおよびケースコントロール研究が含まれていた。

【データの抽出と統合】

研究デザイン、研究母集団、およびリスク推定に関するデータが抽出された。 相対リスク(RR)の研究固有の推定値は、ランダム効果モデルを使用して結合された。

異質性は、I2統計を使用して定量化された。 データは、2018年4月9日から2019年2月22日まで分析された。

【主なアウトカムと測定】

乾癬ではない人と比較した乾癬コホートにおける 癌発生率と癌死亡率のプールRR推定値。

【結果】

・合計58件のユニークな研究が含まれており、発生率と死亡率の研究の質は様々だった。

・重度の乾癬(RR =1.22; 95%CI 1.08〜1.39 [9件の研究])および全ての乾癬(RR =1.18; 95%CI 1.06〜1.31 [7件の研究])は、癌発生率の全体的なリスク増加と関連していた。

★結腸:RR =1.18 [95%CI 1.03〜1.35]

★結腸直腸:RR =1.34 [95%CI 1.06〜1.70]

★腎臓:RR =1.58 [95%CI 1.11〜2.24]

★喉頭:RR =1.79 [95%CI 1.06〜3.01]

★肝臓:RR =1.83 [95%CI 1.28〜2.61]

★リンパ腫:RR =1.40 [95%CI 1.24〜1.57]

★非ホジキンリンパ腫;RR =1.28 [95%CI 1.15〜1.43]

★ケラチノサイト癌:RR =1.71 [95%CI 1.08〜2.71]

★食道 :RR =2.05 [95%CI 1.04〜4.07]

★口腔:RR =2.80 [95%CI 1.99〜3.93]

★膵臓:RR =1.41 [95%CI 1.16〜1.73]

—-

・全体的な癌死亡リスクは、重度の乾癬患者でより高かった。

★RR =1.22、95%CI 1.08〜1.38 [4件の研究]

—-

・具体的には、

肝臓:RR =1.43 [95%CI 1.09〜1.88]

食道:RR =2.53 [95%CI 1.87〜3.41]

膵臓:RR =1.31 [95%CI 1.02〜1.69]

—-

・癌の死亡率は、重度の乾癬患者で上昇することがわかっている。推定値の不均一性は、成層にも関わらず非常に高いことがよく認められた。

・喫煙、アルコール消費、および肥満の推定値を調整した研究で、リスクの著しい減弱が見られた。

【結論と関連性】

本研究では、乾癬の人々では、さまざまな部位特異的癌が関与する癌発生率およびがん関連死亡のリスクが高いように見えた。

乾癬に寄与する特定のライフスタイル要因、治療、および炎症プロセスを調べる将来の研究は、明らかな癌リスクの根本的なメカニズムに関する追加情報を提供するのに役立つ可能性がある。


【コメント】

アブストのみ。

乾癬患者では癌発生率および癌関連死亡率の増加が認められた。

これらのリスクを低下させる要因として、喫煙、アルコール消費、肥満の可能性が示唆された。

これらのリスク因子については、以前の報告と矛盾しない。国内外の診療ガイドラインで取り上げられている。

個々のリスクをみていくと頭頸部〜食道関連の癌リスクが高そうですね。ただし、効果推定値としてはそこまで大きくないと感じました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました