80歳以上の高齢高血圧患者でも血圧を下げた方が良さそうですか?(RCT; HYVET trial; NEJM 2008)

Treatment of hypertension in patients 80 years of age or older.

Randomized controlled trial

Beckett NS, et al.

N Engl J Med. 2008.

ClinicalTrials.gov number, NCT00122811

PMID: 18378519

【背景】

80歳以上の高血圧患者の治療が有益かどうかは不明である。

降圧療法は、死亡リスクを高める可能性があるにもかかわらず、脳卒中リスクを減らす可能性があることが示唆されている。

【方法】

80歳以上かつ収縮期血圧が160 mm Hg以上のヨーロッパ、中国、オーストラリア、チュニジアの3,845人の患者をランダムに割り当て、利尿性インダパミド(持続放出型製剤1.5 mg)または一致するプラセボのいずれかを投与した。

アンジオテンシン変換酵素阻害剤ペリンドプリル(2または4 mg)、または対応するプラセボを必要に応じて追加し、150/80 mm Hgの目標血圧を達成させた。

主要エンドポイントは、致命的または非致死的脳卒中とした。

【結果】

・積極的治療群(1,933人)とプラセボ群(1,912人の患者)は背景因子がよく一致した(平均年齢 83.6歳; 平均座位血圧 173.0 / 90.8 mm Hg)。 また11.8%に心血管疾患の既往があった。

・追跡期間の中央値は1.8年。介入の2年後、座位時の平均血圧は、プラセボ群よりも積極的治療群で15.0 / 6.1 mm Hg低かった。

・治療意図分析では、積極的治療は致命的または非致死的脳卒中率の30%(95%信頼区間[CI] -1〜51; P = 0.06)の低下、脳卒中による死亡率の39%(95%CI 1〜62; P = 0.05)の低下、全原因死亡率の21%(95%CI 4〜35; P = 0.02)の低下、心血管系の原因による死亡率の23%(95%CI -1〜40; P = 0.06)の低下、さらに心不全率の64%(95%CI 42〜78; P <0.001)の減少に関連していた。

・積極的治療群では重篤な有害事象の報告が少なかった(358例 vs. プラセボ群448例、P = 0.001)。

【結論】

本試験の結果では、80歳以上の高血圧患者において、ペリンドプリルの有無にかかわらず、インダパミド(持続放出)による降圧治療が有益であるという証拠を提供する。


【コメント】

アブストのみ。

80歳以上の高齢者でも収縮期血圧160 mmHg以上の場合は、150 mmHgより下げた方が良いのかもしれない。また高齢者での本態性高血圧の治療には利尿薬であるナトリックス®️か良いのかもしれない。

個人的には、チアジド系利尿薬よりもカリウム排泄の少ないナトリックス®️は、高齢者における降圧に適していると考えている。

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