冠動脈疾患疑い患者における非侵襲的評価は年齢により異なりますか?(RCT; PROMISE study の事前設定解析; JAMA Cardiol. 2019)

Age-Related Differences in the Noninvasive Evaluation for Possible Coronary Artery Disease

Insights From the Prospective Multicenter Imaging Study for Evaluation of Chest Pain (PROMISE) Trial

Lowenstern et al.

JAMA Cardiol. Published online November 18, 2019. doi:https://doi.org/10.1001/jamacardio.2019.4973

PMID: 未

【臨床疑問】

胸痛の評価のための前向き多施設イメージング研究(PROMISE)試験の患者では、年齢が冠動脈疾患の陽性検査結果の可能性とその予後値に影響するのか?

また検査の種類により差異があるのか(解剖学的 vs. 機能的テスト)?

【調査結果】

事前指定のPROMISE試験サブスタディでは、非侵襲的試験完了に関係なく、年齢とともに試験結果の陽性が増加した。

ただし、65歳未満の患者では、解剖学的検査で予後判定の改善が認められたが、65歳以上の患者では、機能検査で年齢、検査タイプ、予後との有意な相互作用により将来のリスクを区別することができた。

【研究の意義】

機能検査結果の陽性と解剖学的検査結果は、患者の年齢によって心血管死または心筋梗塞との関連が異なる。

冠動脈疾患の非侵襲的評価への年齢固有のアプローチをさらに検討する必要がある。

【研究の重要性】

心血管(CV)疾患は、年齢とともに増加する罹患率と死亡率の主な原因を表しているが、CVイベントリスクがある高齢患者を特定するための最良の非侵襲的検査は不明のままである。

【目的】

解剖学的検査と機能検査の予後的有用性が患者の年齢によって異なるかどうかを判断する。

【試験設計、設定、参加者】

胸痛評価のための前向き多施設イメージング研究(PROMISE)における事前に指定された分析では、実用的な比較有効性設計を使用した。

参加者は、北米の193施設から登録され、既知の冠動脈疾患(CAD)を持たないがCADを示唆する症状のある外来患者で構成された。

データは2018年10月から2019年4月までの間に分析された。

【介入】

冠動脈コンピューター断層撮影血管造影または機能検査による非侵襲的検査へのランダム割付。

【主なアウトカムと測定】

追跡期間中央値25ヶ月にわたるCV死亡/心筋梗塞(MI)の複合。

【結果】

・PROMISE試験に参加した 10,003人の中に、ランダム化され解釈可能な結果が得られ、かつ非侵襲的検査を受けた8,966人を含めた。

・試験参加者のうち、65歳未満が6,378人(71.1%)、65〜74歳が2,062人(23.0%)、75歳以上は526人(5.9%)だった。また参加者の半分以上が女性だった(8,966人中4,720人[52.6%])。

・少数の患者のみが非白人の人種/民族であり、その割合は高齢層で低かった(65歳未満では6,378人中1,071人[16.8%]; 65〜74歳では2,062人中258人[12.5%]; 75歳以上では526 中41人[7.8%])。

・65歳未満の患者と比較して、高齢患者では陽性の検査結果を得る可能性が高かった。これは非侵襲的試験完了に関係なかった。

★65〜74歳:オッズ比1.65; 95%CI 1.42〜1.91

★75歳以上:オッズ比2.32; 95 %CI、1.83-2.95)

—-

・機能検査の陽性結果は、65歳未満の患者において、CV死亡/ MIと関連していなかった(ハザード比[HR] 1.09、95%CI 0.43〜2.82)が、高齢患者では関連が認められた。

★65〜74歳:HR 3.18、95%CI 1.44〜7.01

★75歳以上:HR 6.55、95%CI 1.46〜29.35

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・一方、65歳未満の患者では陽性の解剖学的検査結果がCV死亡/ MIに関連していた(HR 3.04; 95%CI 1.46〜6.34)が、高齢患者では関連がみられなかった。

★65〜74歳:HR 0.67; 95%CI 0.15〜2.94

★75歳以上:HR 1.07; 95%CI 0.22〜5.34; 相互作用のP = 0.01)。

—-

・冠動脈カルシウムスコアの上昇は、65歳未満の患者(HR 2.73; 95%CI 1.31〜5.69)においてはイベントを予測したが、高齢患者ではイベントを予測できなかった。

★65〜74歳:HR 0.44; 95%CI 0.14〜1.42

★75歳以上:HR 1.31; 95%CI 0.25〜6.88

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【結論と関連性】

CAD疑いの安定高齢患者において、陽性の非侵襲的検査結果では、より多くの冠動脈カルシウムを有する可能性が高い。ただし、CV死亡/ MIのリスクと関連したのは、機能検査の結果が陽性であることだけであった。

CADの非侵襲的評価に対する年齢別のアプローチをさらに検討する必要がある。


【コメント】

アブストのみ。

本研究結果では、65歳を目安に検査結果により心血管死や心筋梗塞リスクの予測が可能だった。

非侵襲的な検査で、将来のハードアウトカムを予測できるとしたら、それに越したことはない。

ただサンプル数は多いが、個人的にはパイロット試験である感が強かった。続報に期待。

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