高齢てんかん患者でのリリカ®️使用による心不全リスクはどのくらいですか?(オンタリオ集団ベース コホート研究Pharmacoepidemiol Drug Saf. 2017)

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Pregabalin and heart failure: A population-based study.

Ho JM, et al.
Pharmacoepidemiol Drug Saf. 2017.
PMID: 28620909

【目的】

抗けいれん薬プレガバリンは、疼痛、てんかん、精神障害にますます処方されている。 プレガバリンが浮腫および心不全を引き起こす可能性があることを示唆する証拠があるが、臨床診療における心臓の安全性プロファイルは未知である。 ガバペンチンを投与されている高齢者と比較して、プレガバリンを投与されている高齢患者における心不全のリスクを調査した。

【方法】

2013年4月から2014年3月までの間にプレガバリンまたはガバペンチンを投与されたてんかん既往歴のある66歳以上のオンタリオ人を対象に集団ベースのコホート研究を実施した。 主な評価項目は、緊急部門への訪問または90日以内の心不全による入院でした。

【結果】

本発明者らは、プレガバリンと同数のガバペンチンで治療を受けた9,855人の患者を研究した。 一次分析では、ガバペンチンと比較してプレガバリンによる心不全のリスクに差はないことを見出した(1.2% vs. 1.3%、ハザード比=0.77, 95%CI 0.58〜1.03)。 ベースライン時の心不全既往歴について層別化した二次分析でも同様の知見が得られた。

【結論】

発作性疾患を有する高齢患者の大規模コホートにおいて、プレガバリンはガバペンチンと比較して心不全のリスク増加と関連していなかった。

【コメント】

アブストのみ。 リリカ®️は、ガバペン®️と比較して心不全リスクを増加させなかった。 ただし本試験は観察研究かつプラセボ対照ではないため、心不全リスクについては以前として不明。少なくとも心不全患者での使用による症状増悪はなさそう。 個人的には2013年にプロトコール論文が掲載された研究(Ho JM, et al., Syst Rev. 2013.; PMID: 23641821)が気になっている。 ちなみに本プロトコール論文で用いられている灰色文献とは、価値ある入手困難な情報源のこと。情報が埃を被った様子として例えた表現。お洒落な言いまわしですよね。]]>

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