DPP4阻害薬は水疱性類天疱瘡リスクと関連がありますか?(後向きコホート研究; J Diabetes Investig. 2018)

この記事は約2分で読めます。
ランキングに参加しています!応援してもよいよという方はポチってください!
Dipeptidyl peptidase-4 inhibitors-associated bullous pemphigoid: a retrospective study of 168pemphigoid and 9,304 diabetes mellitus cases.

Kawaguchi Y et al.

Diabetes Investig. 2018
Jun 19. doi: 10.1111/jdi.12877. [Epub ahead of print]
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1111/jdi.12877
PMID: 29920976

【目的/はじめに】

水疱性類天疱瘡(BP)は薬によって誘発されるかもしれない。本研究は類天疱瘡とジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP4)阻害薬の関係を評価した。

【材料と方法】

2009年12月1日から2017年12月31日まで大垣市立病院において類天疱瘡と診断された患者を組み入れた。DPP4阻害薬による治療を受けたか否かに基づいて、患者を2つのグループに分けた。さらに、我々は研究期間中に当院でDPP4阻害薬を最初に処方された患者における類天疱瘡の発生率を検討した。

【結果】

合計32人(19.0%)の患者がDPP4阻害薬を処方され、そのうち21人(65.6%)が抗BP180NC16a抗体に対して陽性であった。この率はDPP4阻害薬を受けていない患者のそれよりも低かった(82.3%; P = 0.0360)。 2型糖尿病を伴う患者16人はDPP4阻害薬を処方されていなかった。抗BP180NC16a抗体について陽性だったのは1人(6.3%)のみであった(P = 0.0339)。 研究期間中、9,304人の患者がDPP4阻害薬を処方され、そのうち8人は類天疱瘡を発症した。

【結論】

抗BP180NC16a抗体では、6人(75.0%)が非炎症性の類天疱瘡を持ち、6人中5人(83.3%)が陰性であった。 2型糖尿病抗体力価は、全体および2型糖尿病集団の両方において低かった。 DPP4阻害薬による治療を受けている9,304人の患者における類天疱瘡の罹患率は0.0859%であり、これは一般集団のそれよりも高い。 DPP4阻害薬は一般的な糖尿病治療薬であるため、私たちは類天疱瘡リスクを認識しなければならない。


【コメント】

アブストのみ。

後向きコホート研究。あくまでも相関関係だが、DPP4阻害薬使用と類天疱瘡リスクが認められた。やはり類天疱瘡リスク増加の可能性については念頭に置きたい。

]]>

コメント

タイトルとURLをコピーしました