Hernandez AV et al.
Heart. 2019
Jan 19. pii: heartjnl-2018-314036.
doi: 10.1136/heartjnl-2018-314036.
試験の目的
系統的レビューおよびメタアナリシスを実施して、心血管系(CV)疾患を軽減するための潜在的な介入としての低ナトリウム塩代用品(LSSS)の有効性を評価した。
方法
5つの検索エンジンとClinicalTrials.govを運用開始から2018年5月まで検索した。
LSSSを受けている群における高血圧、収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)、全死亡率、脳卒中および他のCV危険因子を、通常の塩を摂取している群と比較した成人高血圧または一般集団を登録したランダム化比較試験(RCT)が含められた。
効果はリスク比または平均差(MD)およびそれらの95%CIとして表された。エビデンスの質の評価はGRADE(Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation)の方法論に従った。
結果
21件のRCT(対象:15件の高血圧(n =2,016)、2件の正常血圧(n =163)および4件の混合集団(n =5,224)を評価した。
LSSS製剤は不均一であった。
LSSSによる影響は高血圧、正常血圧および混合集団において同様だった。LSSSは、対照群と比較してSBP(MD -7.81 mm Hg, 95% CI -9.47 to -6.15, p<0.00001)およびDBP(MD -3.96 mm Hg, 95% CI -5.17 to -2.74, p<0.00001)を減少させた。
尿中カリウム(MD 11.46 mmol/day, 95% CI 8.36 to 14.55, p<0.00001)およびカルシウム排泄量(MD 2.39 mmol/day, 95% CI 0.52 to 4.26, p=0.01)の有意な増加および尿中ナトリウム排泄の減少(MD 11.46 mmol/day, 95% CI 8.36 to 14.55, p<0.00001)が認められた。
高血圧、総死亡、総コレステロール、トリグリセリド、グルコースまたはBMIについては有意な差が認められなかった。
エビデンスの質は、ほとんどのアウトカムについて非常に低かった。
結論
LSSSはSBPとDBPを有意に減少させた。高血圧、全死亡、および中間アウトカムに対する影響はなかった。臨床アウトカムに対する塩の代替効果を明らかにするために、大規模で長期のRCTが必要。
キーワード
cardiac risk factors and prevention; hypertension; meta-analysis; systemic review
コメント
アブストのみ。
低ナトリウム塩は、血圧低下作用があった。しかし脳卒中や死亡率には影響がなかった。
統合された結果については質が低いため、本研究のみで結論を出すことは出来ないと思いますが、低ナトリウム塩代替についてはそこまで頑張らなくても良いのでは?という印象。
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