グラナテック®による結膜充血はどのくらいでおさまりますか?(Curr Eye Res. 2017)

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Time Course of Conjunctival Hyperemia Induced by a Rho-kinase Inhibitor Anti-glaucoma Eye Drop: Ripasudil 0.4.

Curr Eye Res. 2017 May;42(5):738-742.

doi: 10.1080/02713683.2016.1250276. Epub 2016 Dec 2.

PMID: 27911106

目的

健常人における新規Rho-キナーゼ阻害剤抗緑内障点眼薬グラナテック®(リパスジル)0.4%によって誘発される結膜充血の詳細な時間経過を調べた。

方法

対象は51人の健康な被験者。参加者の右眼にリパスジル0.4%を投与した。細隙灯写真を使用して結膜充血を評価し、ベースライン時および5、15、30、60、90、および120分後にIcare PRO Rebound Tonometerを使用して眼内圧(the intraocular pressure: IOP)を測定した。

結膜充血スコアは、3人の独立した観察者によって0(なし)から3(重度)の尺度で等級付けされた。さらに自動充血分析ソフトウェアプログラムを使用して、結膜充血の「網羅率」を分析した。このプログラムは、関心領域の結膜血管のピクセル範囲を提供。その後の分析には、必要に応じてダネットとスチールの多重比較検定を使用した。

結果

結膜充血スコアおよび被覆率は、リパスジル0.4%の点滴注入後に急速に増加し、それぞれ5分(11.6%±4.7%)および15分(スコア:1.83±0.29 [平均±SD])でピークに達し、その後徐々に減少した。

それらがベースライン値と有意に異ならないレベルに達したのは120分までであった(それぞれ0.45±0.22および4.7%±1.8%)。

ダネット検定に基づくと、IOPは30、60および90分でベースラインと比較して有意に減少した。

結論

リパスジル0.4%によって誘発される結膜充血は、中程度の重症度で急速にピークを迎えるが、比較的急速に鎮静する。

キーワード

Conjunctival hyperemia; Rho-kinase inhibitor; Ripasudil; glaucoma; intraocular pressure


コメント

アブストのみ。

患者さんに話を聞くと、アイファガン®とグラナテック®点眼後の充血が多い印象です(あくまで経験則です)。そこで点眼後の実際の充血時間はどのくらいなのか気になり文献調査したところ、グラナテックの論文を見つけることができましたので早速読んでみました。

本文に結膜充血の経時的変化(結膜血管の占有率)が目の写真と共に掲載されています。これによるとグラナテック®点眼後5~15分でピークに達し、90~120分でベースライン値に近づく様です。

そうそう、これも経験談なのですが、ある眼科医と患者さんに話を聞いたところ、点眼5分経過後に「目の周囲を洗うと充血がより早く治まる」とのことでした。

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