猫になりたい薬剤師

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07_腎・泌尿器系

ジェットコースターに乗車すると腎結石が排出されやすくなる?(腎盂腎モデル; J Am Osteopath Assoc. 2016)

米国では、年間で30万人以上が腎結石・尿路結石のために治療を必要としているようです。腎盂腎結石を除去する作用の同定と評価には、患者サロゲートまたは検証された機能的な腎盂腎モデルが必要です。そこで今回は、腎盂腎機能モデルを用いて、ローラーコースター(ジェットコースター)による腎結石通過促進効果を評価…
02_循環器系

心不全におけるSGLT2阻害薬カナグリフロジンの効果は?(RCT; CHIEF-HF試験; Nat Med. 2022)

臨床試験の実施にかかる費用は時代とともに大幅に増加し、診療の指針として必要なエビデンスを得るために新しい試験デザインが求められています。これらのコストの大きな要素(最大50%)は、施設におけるデータ収集の負担であり、1990年から2010年にかけてほぼ4倍に増加しています(NBER)。現在進行中の…
02_循環器系

DELIVER試験の結果、SGLT2阻害薬は心不全に恩恵をもたらすと結論づけて良いのか?(Eur Heart J. 2022)

DELIVER試験(Dapagliflozin in Heart Failure with Mildly Reduced or Preserved Ejection Fraction:PMID: 36027570)では、左室駆出率(LVEF)40%以上の慢性心不全(HF)患者において、ナトリウム-…
05_内分泌代謝系

駆出率維持および軽度の低下を伴う心不全の最適な薬物治療クラスは?(SR&NMA; JAMA Netw Open. 2022)

心不全の患者数は世界で約6,400万人であり、その罹患率と死亡率は極めて高いことが報告されています。最近のガイドラインにおいて心不全は、左室駆出率(LVEF)に基づき、駆出率低下型(HFrEF)、軽度の駆出率低下型(HFmrEF)、駆出率維持型(HFpEF)に分類されています。30年前から、HFr…
05_内分泌代謝系

高齢者における糖尿病診断時年齢、罹患期間と罹患率および死亡率の関連性は?(人口ベースコホート研究; JAMA Netw Open. 2022)

糖尿病の診断時年齢により予後は異なるのか?高齢者糖尿病は、糖尿病患者の中でも特徴的な年齢層です。人口統計学的に、高齢者は米国の人口の中で拡大しつつあり、疫学的にも、糖尿病は高齢者に最も多くみられる疾患です(PMID: 23100048)。臨...
00_その他

脳卒中のPROBE試験における転帰評価者の盲検化と転帰との関連性は?(Int J Stroke. 2022)

PROBE(prospective randomized open blinded endpoint)法は、二重盲検ランダム化比較試験に比べて試験コストを抑制できることから、臨床試験において採用されることが増えています。しかし、臨床試験において、転帰評価者が転帰評価中に盲検状態を維持することは困難…
12_血液・造血器系

血液悪性腫瘍患者における予防的トラネキサム酸投与は出血リスクを低減できますか?(DB-RCT; A-TREAT試験; Blood. 2022)

血液悪性腫瘍患者における出血リスクに対するトラネキサム酸の予防投与は有効か?2020年に米国で新たに発生するがんの約10%を血液腫瘍が占めています(PMID: 30620402)。10年生存率は積極的な治療により向上していますが、骨髄低形成...
05_内分泌代謝系

メトホルミン治療中の2型糖尿病患者への追加治療において血糖値低下作用が大きい薬剤はどれですか?(RCT; GRADE試験; N Engl J Med. 2022)

2型糖尿病患者において、糖化ヘモグロビン(HbA1c)値を低下させる薬剤が多く販売されています。しかし、HbA1cを目標値に維持するためにメトホルミンと併用する血糖質降下薬の比較有効性は不明です。そこで今回は、メトホルミン投与中のHbA1c値6.8~8.5%の2型糖尿病患者を対象に、一般的に用いら…
01_中枢神経系

認知症患者の死亡率に対するコリンエステラーゼ阻害剤の効果はどのくらい?(SR&MA; Neurology. 2022)

コリンエステラーゼ阻害薬(ChEI)は神経作用に加えて心血管系への作用があり、死亡率を変化させる可能性があります。しかし、ChEIによる治療が認知症患者の死亡率を変化させるかどうかについては充分に検討されていません。そこで今回は、認知症患者におけるChEIの長期投与と死亡率について検証したシステマ…
13_悪性腫瘍

催吐リスクが高い化学療法による悪心・嘔吐の予防においてホスネツピタントとホスアプレピタント、どちらが優れていますか?(DB-RCT; CONSOLE試験; J Clin Oncol. 2022)

英国や米国では、化学療法に伴う催吐予防としてホスネツピタントが使用されています。しかし、日本では充分に検討されていません。そこで今回は、催吐性の高い化学療法による悪心・嘔吐を予防するために、ホスネツピタントとホスアプレピタントの有効性と安全性を比較検討したCONSOKE試験の結果をご紹介します。こ…
02_循環器系

非弁膜症性心房細動合併の2型糖尿病患者における経口抗凝固薬投与時の骨折リスクは?(PSマッチ後向きコホート研究; Diabetes Care. 2022)

2型糖尿病患者は、骨代謝の減衰と骨微細構造の障害により、骨折リスクが高くなることが報告されています。しかし、心房細動(AF)を併発した2型糖尿病患者において、ワルファリンと非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)の骨折発生に対する比較効果については充分に検討されていません。そこで今回は、香港病院局…
02_循環器系

2型糖尿病患者におけるSGLT2阻害剤とGLP-1受容体作動薬の比較とドライアイ発生率との関係は?(台湾の後向きコホート研究; JAMA Netw Open. 2022)

国際糖尿病連合(IDF)は、世界の糖尿病患者数を2019年に4億6300万人、2045年に7億人と推定しています。 糖尿病に伴う病変には大血管障害(動脈硬化)、細小血管障害(神経障害、腎症、網膜症)などがあります。糖尿病網膜症は、慢性的な高血糖による眼の合併症としてよく知られていますが、ドライアイ…
01_ワクチン vaccine

COVID-19に対する二価オミクロン含有ブースターワクチンの有効性はどのくらい?(非盲検・非ランダム化試験; N Engl J Med. 2022)

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型(SARS-CoV-2)ワクチンは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して安全かつ有効であることが確認されました。コロナウイルス有効性試験(COVE)において、mRNA-1273ワクチン(Moderna, モデルナ社製)は、100μgプライマリー…
02_循環器系

駆出率が保たれている心不全患者に対するエンパグリフロジンの効果に性差はありますか?(RCTの事後解析; Circulation. 2022)

心不全(HF)で駆出率(EF)が保たれている女性と男性では、その臨床的特徴や治療への反応性が異なる可能性があります。2020年に実施されたメタ解析では、2型糖尿病の主要な有害心血管イベントへの予防効果おいて、GLP-1受容体作動薬ではなく、SGLT2阻害薬で性差が認められました。閉経前の女性では、…
05_内分泌代謝系

メトホルミンで治療中の2型糖尿病患者において、インスリン グラルギンU-100、グリメピリド、リラグルチド、あるいはシタグリプチン、どれを追加するのが良いのか?(RCT; GRADE試験; N Engl J Med. 2022)

2型糖尿病患者における微小血管および心血管疾患の転帰に関して、メトホルミンに追加する一般的な血糖降下薬の比較有効性に関するデータは不足しています。そこで今回は、インスリン、スルホニルウレア(SU)系薬、GLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害薬の追加による有効性・安全性について検証したGRADE試験…
00_その他

COVID-19インフォデミック – 誤情報を見抜くための5つのチェック項目を紹介

米国を含む世界中で、医療関係者と患者は、パンデミックとinfodemic(インフォデミック:不正確な情報の拡散による混乱)の両方に直面しています。前者はSARS-CoV-2によって、後者は誤報と偽情報によって引き起こされています。アネンバーグ パブリック ポリシー センターがソーシャルメディアとレ…
02_循環器系

心不全治療におけるポリファーマシーの定義と、その割合はどのくらい?(システマティックレビュー; Heart Fail Rev. 2022)

ポリファーマシーは、ますます一般的になってきている現象で、一人の個人が複数の薬剤を使用することを指しています。ポリファーマシーの普遍的な定義はありませんが、毎日5種類以上の薬を服用するという数値的な定義が一般的です。ポリファーマシーの出現は、人口の高齢化と多疾病(すなわち、複数の疾患の存在)の蔓延…
02_循環器系

経皮的冠動脈インターベンションを受ける安定化した急性心筋梗塞患者におけるDAPTにはチカグレロルとクロピドグレルどちらが良さそうですか?(PROBE; TALOS-AMI試験; Lancet. 2021)

チカグレロル(商品名:ブリリンタ)はcyclo pentyl triazolo pyrimidine(CPTP)系の薬剤に分類される抗血小板薬です。クロピドグレルやプラスグレルなどのチエノピリジン系の薬剤は血小板のP2Y12受容体に"不可逆的"に結合して血小板凝集作用を阻害するのに対し、チカグレロ…
02_循環器系

日本における高血圧妊婦への降圧剤処方傾向の推移は?(後向きコホート研究; Hypertens Res. 2022)

高血圧症は妊婦において、高頻度で認められる疾患の一つです。妊婦を対象としたランダム化比較試験の実施は倫理的側面から困難であり、主にレジストリー研究やコホート研究の結果を参照することになります。妊娠中の降圧薬使用は、胎児への影響があることから、使用できる薬剤は限られており、これまでメチルドパ(商品名…
02_循環器系

急性非心臓塞栓性虚血性脳卒中後の脳梗塞や脳出血に対する第XIa因子阻害剤アスンデキサンの効果はどのくらいですか?(BD-RCT; PACIFIC-Stroke試験; Lancet 2022)

第XI因子(FXI)は血栓形成に深く関わっていますが、止血への関与は部分的であることが明らかになっています。したがって、FXIの活性阻害によって、出血リスクを高めずに病的血栓形成を抑制できる可能性が示唆されており、新たな抗凝固薬開発のターゲットになっています。Asundexian(アスンデキサン:…
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