Clinical Outcomes Associated with Methylprednisolone in Mechanically Ventilated Patients with COVID-19
Brian C Nelson et al.
Clin Infect Dis. 2020 Aug 9;ciaa1163. doi: 10.1093/cid/ciaa1163. Online ahead of print.
PMID: 32772069
DOI: 10.1093/cid/ciaa1163
Keywords: COVID-19; SARS-CoV-2; intubated; methylprednisolone.
背景
コロナウイルス疾患2019(COVID-19)による急性呼吸窮迫症候群の機械換気患者におけるメチルプレドニゾロンの有効性と安全性は不明である。
本研究では、メチルプレドニゾロンの使用と主要な臨床転帰との関連を評価した。
方法
メチルプレドニゾロンの使用に関連した臨床アウトカムを、非マッチングの症例対照研究で評価した。
患者のサブセットは、傾向スコアのマッチングも受けた。
患者は2020年3月1日から4月12日の間に入院した。
主要アウトカムは、入院後28日までの人工呼吸器フリー日数であった。
副次的アウトカムとして、気管切開、死亡率、退院、培養陽性、高血糖があった。
結果
・合計117例の患者が包含基準を満たした。プロペンシティマッチングにより、よくマッチした42組のコホートが得られた。
・ヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンの使用を除いては、メチルプレドニゾロンを投与されていない患者でより一般的であった。
・平均人工呼吸器フリー日数は、メチルプレドニゾロン投与群で有意に高かった(6.21±7.45 vs. 3.14±6.22;P = 0.044)。
・抜管率もメチルプレドニゾロン投与群で増加し(45% vs. 21%;P=0.021)、死亡率に有意差はなかった(19% vs. 36%;P=0.087)。
・多変量線形回帰分析では、メチルプレドニゾロン使用のみが人工呼吸器フリー日数の増加と関連していた(P = 0.045)。
・培養陽性と高血糖の発生率は群間で同程度であった。
結論
メチルプレドニゾロンは、プロペンシティスコアを一致させたコホートにおいて、人工呼吸器フリー日数の増加と抜管率の増加と関連していた。
COVID-19患者におけるメチルプレドニゾロンの使用をさらに定義するためには、ランダム化比較試験が必要である。
コメント