The Incidence, Risk Factors, and Prognosis of Acute Kidney Injury in Adult Patients with Coronavirus Disease 2019
Yichun Cheng et al.
Clin J Am Soc Nephrol. 2020 Sep 22;CJN.04650420. doi: 10.2215/CJN.04650420. Online ahead of print.
PMID: 32963018
DOI: 10.2215/CJN.04650420
Keywords: COVID-19; acute kidney injury; mortality; prognosis; risk factors.
背景と目的
2019年12月以降、コロナウイルス感染症2019(COVID-19)のアウトブレイクが発生し、世界的に急速に拡大している。しかし、COVID-19の急性腎障害(AKI)については、ほとんど情報が得られていない。我々は、COVID-19 の成人患者におけるAKIの発生率、危険因子、予後を評価することを目的とした。
試験デザイン、設定、参加者、測定
第三次教育病院に入院したCOVID-19患者 1,392例を対象としたレトロスペクティブコホート研究である。
臨床的特徴および検査データは、電子入院データベースおよび検査データベースから抽出した。
AKIは、2012年の腎臓病の定義と病期分類を行った。
グローバルアウトカムの改善基準に基づいて分類した。AKIの危険因子およびAKIと院内死亡率との関連を評価した。
結果
・合計7%(1,392人中99人)の患者が入院中にAKIを発症し、そのうち40%(99人中40人)が入院後1週間以内に発症した。
・AKIのリスク上昇と関連する因子には、重症度(オッズ比[OR] 2.25、95%信頼区間[CI] 1.37~3.67)、ベースラインの血清クレアチニン値の上昇(OR 2.19、95%CI 1.17~4.11)、リンパ球減少症(OR 1.99、95%CI 1.12~3.53)、Dダイマー値の上昇(OR 2.68、95%CI 1.07~6.70)が含まれていた。
・AKIステージ1、ステージ2、ステージ3の患者の院内死亡率はそれぞれ62%、77%、80%であった。
・AKIは交絡因子を調整した後でも院内死亡率と関連していた(OR 5.12、95%CI 2.70~9.72)。
結論
AKIはまれであるが、COVID-19患者の院内死亡率は高い。
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