メロキシカムおよびプレガバリンの併用は変形性膝関節症の痛みを緩和できますか?(RCT; Ter Arkh. 2017)

neuropathic pain NP 神経因性疼痛 神経障害性疼痛

Efficacy of combination of meloxicam and pregabalin for pain in knee osteoarthritis

Seiji Ohtori et al.

Yonsei Med J. 2013 Sep;54(5):1253-8. doi: 10.3349/ymj.2013.54.5.1253.

PMID: 23918578

PMCID: PMC3743181

DOI: 10.3349/ymj.2013.54.5.1253

Keywords: Pain; inflammatory; knee; nerve; neuropathic; osteoarthritis; pregabalin.

目的

変形性膝関節症性疼痛は、主に炎症性疼痛と考えられている。変形性膝関節症(膝 osteoarthritis, 膝OA)のラットモデルでは、軟骨下骨接合部が破壊された感覚神経線維が著しく損傷し、神経障害性疼痛(neuropathic pain, NP)を誘発することが示されている。

プレガバリンは神経障害性疼痛(NP)の鎮痛薬として開発されたが,変形性膝関節症(OA)患者におけるプレガバリンの使用に関する報告はない。

本研究の目的は、OA患者におけるプレガバリンの疼痛に対する有効性を検討することであった。

材料および方法

このランダム化プロスペクティブ研究では、膝OA患者89例を評価した。

患者はメロキシカム群、プレガバリン群、およびメロキシカム+プレガバリン群に分けられた。

疼痛スコアは、視覚的アナログスケール(VAS)およびWestern Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index(WOMAC)を用いて、投与前と投与4週間後に評価した。

グループ間の疼痛尺度は、Kruskal-Wallis検定を用いて比較した。

結果

・薬剤投与前は、3群間でVASとWOMACスコアに有意差はなかった(p>0.05)。

・有意な疼痛緩和は、メロキシカム+プレガバリン群では、他の群と比較して、1、2、4週目のVAS、4週目のWOMACスコアで見られた(p<0.05)。

・メロキシカムのみの群では、プレガバリンのみの群と比較して、4週間時のVASおよび4週間時のWOMACスコアにおいて有意な疼痛緩和は認められなかった(p>0.05)。

Table 4(本文より引用)

結論

メロキシカム+プレガバリンは膝OA患者の疼痛に有効であった。この知見は、OAの疼痛は炎症性とNPの組み合わせであることを示唆している。

コメント

OAにおける疼痛は、単一の原因で引き起こされているわけではないため、単剤治療が困難であると考えます。現在では、NSAIDsと疼痛治療剤(神経障害性疼痛・線維筋痛症)の併用が増えてきているように感じます。

変形性膝関節症は、その病態の進行度から、炎症期、混合期、非炎症期に分けられ、各病態期における治療方法の有効性は異なることが明らかとなっています。ただし、これはラットやマウス、ウサギなどによるknee OA病態モデルで明らかになっていることです。一方、knee OA患者においては、組織学的解析により、同様の病態進行期を経ることが明らかとなっていますが、疼痛緩和治療に対する薬剤選択についてはまだまだエビデンスが充分とは言えません。

さて、本試験結果によれば、メロキシカム(モービック®️)あるいはプレガバリン(リリカ®️)の単独療法と比較して、メロキシカム+プレガバリンの併用療法で有意な疼痛緩和が認められました。

疼痛スケールとしては、VASとWOMACが用いられていますが、数値的な差と実臨床における患者の満足度において、どの程度、有効であるのかは明らかではありません。過去の報告では、Knee OAにおけるWOMACの臨床的に意義のある最小値(MCID)は、2.89~16.24点(スケール0~100)と報告されていますので、今回の結果は、患者満足度も高いかもしれません。

✅まとめ✅ 変形性膝関節症の疼痛に対するメロキシカム+プレガバリンの併用は、各単剤治療と比較して、有意な緩和を示した

コメント

タイトルとURLをコピーしました