急性骨髄性白血病の入院患者では食事としてナマモノを避けた方が良いですか?(RCT; J Clin Oncol. 2008)

Randomized Comparison of Cooked and Noncooked Diets in Patients Undergoing Remission Induction Therapy for Acute Myeloid Leukemia

Alison Gardner et al.

J Clin Oncol. 2008.

PMID: 18955453

PMCID: PMC4879706

DOI: 10.1200/JCO.2008.16.4681

目的

急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia, AML)患者の感染予防のために好中球減少に対する食事がしばしば用いられる。 このような食事療法は不便を伴う可能性があるが、その価値は不明である。

患者および方法

新規に診断された急性骨髄性白血病(AML)の導入療法を受けるために高効率微粒子空気濾過室(保護環境[protected environment, PE])に入院した患者 153 例を、生の果物や野菜を含まない食事(調理済み食事)、または新鮮な果物と新鮮な野菜を含む食事(生の食事)にランダムに割り付けた。

層別化は患者の早期死亡リスク(early risk of mortality, ERM)スコアに基づいて行った。

すべての患者は抗菌薬と抗真菌薬の予防薬を投与され、PE から退院するまで試験を継続した。

主要な転帰は、重大感染(肺炎、菌血症、または菌血症)と死亡であった。

いずれかのイベントの真の確率が、調理した側で20%、生の側で40%であった場合、調理した側が優れていると選択される確率は83%であった。

結果

・患者78人が調理群(cooked arm)にランダムに割り付けられ、75人が生の食事群(raw arm)に割り付けられた。

・両群は年齢、ERM、化学療法レジメン、リスク日数に関して類似していた。

・調理群では患者の29%、生の食事群では35%が重篤な感染症を発症した(P = 0.60)。

・大感染までの期間および生存期間は両群で同様であった。

・原因不明の発熱は調理群で51%、生の食事群で36%にみられた。

結論

PE で治療を受けた患者では、好中球減少症に対する食事は大感染や死亡を予防しなかった。

コメント

急性骨髄性白血病(AML)の治療において、生の食事(非加熱食)による感染症リスクの可能性が報告されています。

さて、今回の研究は2008年の報告と少し古いですが、前述の疑問を解くヒントになりそうです。

試験結果によれば、加熱処理と非加熱処理で大感染リスクや早期死亡リスクに差は認められませんでした。

試験の限界としては、サンプルサイズが小さい点でしょうか。またベースラインのリスク因子を完全には調整できないと考えます。したがって、やや試験の妥当性は低いかもしれません。

個人的には、少しでも感染リスクが心配な方は加熱した方が良いですし、そこまで気にならない方は、加熱処理しなくとも良いと考えます。

✅まとめ✅ 高効率微粒子空気濾過室の入院患者に対する食事は、生でも加熱処理であっても大感染や早期死亡リスクに差がなかった

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