入院時のDダイマー濃度はCovid-19患者の院内死亡率を予測できますか?(後向き研究; J Thromb Haemost. 2020)

D-dimer Levels on Admission to Predict In-Hospital Mortality in Patients With Covid-19

Litao Zhang et al.

J Thromb Haemost. 2020.

PMID: 32306492

DOI: 10.1111/jth.14859

Keywords: D-dimer; SARS-CoV-2; coronavirus disease; mortality; prognosis.

背景

コロナウイルス疾患2019(COVID-19)のアウトブレイクは世界的な拡大傾向を示している。 臨床転帰の早期かつ効果的な予測因子は、Covid-19患者の管理を改善するために緊急に必要とされている。

目的

本研究の目的は、Dダイマー値の上昇がCOVID-19患者の死亡率を予測できるかどうかを評価することであった。

方法

2020年1月12日から2020年3月15日までに武漢アジア総合病院で検査でCovid-19が確認された患者をレトロスペクティブに登録した。

入院時のDダイマーレベル、死亡イベントを収集し、受信者操作特性(receiver operating characteristic, ROC)曲線を用いて最適カットオフを算出した。このカットオフ値に応じて、被験者を2つのグループに分けた。 その後、2群間の院内死亡率を比較し、D-ダイマー値の予測値を評価した。

結果

・本研究には適格患者343例が登録された。

・院内死亡率を予測するためのD-ダイマーの最適カットオフ値は2.0μg/mLで、感度92.3%、特異度83.3%であった。

・入院時にD-dimer≧2.0μg/mLの患者は67例、D-dimer<2.0μg/mlの患者は267例であった。入院中に13 例の死亡が発生した。D-dimer≧2.0 µg/mlの患者は、D-dimer<2.0 µg/mlの患者に比べて死亡率が高かった(12/67 vs. 1/267、P<0.001、HR =51.5、95%CI 12.9〜206.7)。

結論

入院時のDダイマー値が2.0μg/mL以上(4倍増)であれば、COVID-19患者の院内死亡率を効果的に予測でき、DダイマーはCOVID-19患者の管理を改善するための早期かつ有用なマーカーである可能性が示唆された。

コメント

これまでの研究で、COVID-19と血栓塞栓症との関連性が報告されています。

さて、本試験結果によれば、Dダイマー2.0μg/mL以上の場合、2.0μg/mL未満と比較して、死亡率の増加が認められました。小規模な研究であるため、一般化は難しいかもしれませんが、効果推定値や検査精度から判断すると、予後予測において有用なマーカーであると考えられます。

今後の課題としては、Dダイマー2.0μg/mL以上のCOVID-19患者における有効な介入を探索することだと考えます。続報に期待。

✅まとめ✅ D-ダイマーの最適カットオフ値は2.0μg/mlであり、感度92.3%、特異度83.3%だった

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