COVID-19患者における便検体の管理は有用ですか?(後向きコホート研究; BMJ 2020)

Viral load dynamics and disease severity in patients infected with SARS-CoV-2 in Zhejiang province, China, January-March 2020: retrospective cohort study.

Zheng S et al.

BMJ. 2020 Apr 21;369:m1443. doi: 10.1136/bmj.m1443.

PMID: 32317267

PMCID: PMC7190077

DOI: 10.1136/bmj.m1443

目的

中国浙江省における流行の最初の4ヶ月間に2019年重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に感染した患者における疾患進行の異なる段階でのウイルス負荷を評価すること。

試験デザイン

レトロスペクティブコホート研究。

試験設定

中国浙江省(せっこうしょう、Zhejiang)のcovid-19患者を対象とした指定病院。

試験参加者

臨床検査でSARS-CoV-2感染が確認された連続入院患者96人(軽症22人、重症74人)。

データは2020年1月19日から2020年3月20日までに収集した。

主要アウトカム指標

呼吸器、便、血清、尿サンプルで測定したリボ核酸(RNA)ウイルス負荷。

核酸濃度の指標であるサイクル閾値を、標準積に基づいて構築した標準曲線にプロットした。

疫学的、臨床的、検査的特徴、治療および転帰データは、電子カルテのデータ収集フォームから取得し、臨床データと疾患の重症度との関係を分析した。

結果

・入院後の患者から呼吸器、便、血清、尿サンプル、3,497例を採取し、SARS-CoV-2 RNAウイルス負荷を評価した。

・喀痰および唾液サンプルを検査することで、すべての患者で感染が確認された。

・RNA は55例(59%)の患者の便から、39例(41%)の患者の血清から検出された。

・患者1人の尿サンプルはSARS-CoV-2に陽性であった。

・便中のウイルスの持続期間中央値(22 日、四分位範囲 17~31 日)は、呼吸器検体(18 日、13~29 日、P=0.02)および血清検体(16 日、11~21 日、P<0.001)に比べて有意に長かった。

・重症患者の呼吸器検体(21日、14~30日)におけるウイルスの持続期間中央値は、軽症患者(14日、10~21日、P=0.04)に比べて有意に長かった。

・軽症群では発症から2週目に呼吸器検体中のウイルス負荷がピークに達したが、重症群では3週目にもウイルス負荷が高い状態が続いた。

・ウイルスの持続時間は、60歳以上の患者と男性患者で長かった。

結論

SARS-CoV-2の持続時間は、便検体では呼吸器検体や血清検体に比べて有意に長く、流行の予防と制御において便検体の管理を強化する必要性が強調され、ウイルスは高負荷で長く持続し、重症患者の呼吸器組織では後にピークを迎えることが示された。

コメント

SARS-CoV-2は便検体からも検出され、他の部位から採取されたサンプルよりも、ウイルスの持続時間(中央値)が長かったようです。COVID-19患者の管理において、ウイルス排泄期間の測定は、便サンプルが有用であると考えます。

各サンプルのウイルス持続期間

  • 便中           :22日
  • 呼吸器(喀痰および唾液):18日
  • 血清           :16日

COVID-19重症度によるウイルス持続期間(呼吸器検体)

  • 重症患者:21日
  • 軽症患者:14日

✅まとめ✅ COVID-19患者におけるSARS-CoV-2の持続時間の測定には便サンプルが有用

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