特発性突然感音難聴の一次治療におけるコルチコステロイドの鼓膜内投与と経口投与はどちらが優れていますか?(SR&MA; JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. 2020)

Intratympanic vs Systemic Corticosteroids in First-line Treatment of Idiopathic Sudden Sensorineural Hearing Loss: A Systematic Review and Meta-analysis

Christian Mirian et al.

JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. 2020

PMID: 32163109

PMCID: PMC7068668 [Available on 2021-03-12]

DOI: 10.1001/jamaoto.2020.0047

試験の重要性

我々の知る限り、特発性突然感音難聴の治療のためのコルチコステロイドの鼓膜内 vs. 全身投与に関するエビデンスに基づく推奨事項は未確立のままであり、矛盾する結論が以前のメタ分析で報告されている。

目的

特発性突発性感音難聴からの回復を、全身、鼓膜内、または第一選択治療としてのコルチコステロイドとの併用治療に基づいて比較する。

データソース

システマティックレビューおよびメタ分析のガイドラインの優先レポート項目を順守した。

1966年1月1日から2018年7月1日まで、PubMed、Embase、OvidSP、CINAHL、およびCochrane Libraryを検索した。

本研究は、International Prospective Register of Systematic Reviews(CRD42018109314)に登録された。

研究の選択

ランダム化試験を含めた。含まれる研究は、特定可能な原因を除外している必要があった。

コルチコステロイドは単独で投与されたに違いない。 72時間以内に聴力損失を最低30 dBと定義しなかった研究は除外した。

データ抽出と合計

文献170件のタイトルを特定し、そのうち56件(32.9%)が全文審査の対象となった。

データを独自に抽出した。固定効果モデルを適用して、目的を調査した。

主なアウトカムと測定

(1)鼓膜内治療 vs. 全身治療からのデシベルの平均純音(PTA)ゲインの差を推定し、(2)異なる治療グループ間における回復のオッズ比を調査することを目指した。

結果

・7つの適格な研究を含めた。合計710人の患者が、鼓膜内治療(ITグループ:235人 [33%])、全身治療(STグループ:325人 [46%])、または鼓膜内および全身治療の組み合わせ(CBグループ:150人 [21%])のいずれかに割り当てられた。

・PTAは、500、1000、2000、3000 Hzで測定された4つの研究と、500、1000、2000、4000 Hzで測定された3つの研究について、4つの周波数の平均を取ることで測定された。

・STグループは、ITグループと比較して、2.01 dB高いPTAゲイン(95%CI -5.61 dB〜1.59 dB; P = 0.96; I2 = 0%)を持ち、完全回復を達成する確率は、 オッズ比 0.94(95%CI 0.61〜1.44; P = 0.19; I2 = 34.5%)。

・CBグループとSTグループでは、オッズ比は1.11(95%CI 0.68〜1.82; P = 0.75; I2 = 0%)だった。CBグループとITグループの分析は、2つの研究のみで構成されていた。

結論と妥当性

本研究は、中等度から重度の特発性突発性感音難聴の場合に、鼓膜内に送達されるコルチコステロイドが全身治療よりも有益であることを示唆していない。全身治療または鼓膜内治療と比較して、併用治療が聴力転帰の改善に関連しているという兆候はなかった。

コメント

特発性突発性感音難聴(いわゆる突発性難聴)に対するコルチコステロイド(副腎皮質ステロイド)について、投与経路による治療効果を比較した研究。

本研究結果により、鼓膜内投与、全身投与、併用療法は差がなかった。組み入れられた研究数は最大で7件と少ないが、異質性はそこまで高くない印象。

そもそも突発性難聴に対する副腎皮質ステロイドの効果は示されていないため、そこから検討する必要があるのかもしれない。

少なくとも併用する意義は少なそうですね。

✅まとめ✅ 特発性突発性感音難聴に対するコルチコステロイドの効果は投与経路で差がみられなかった

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