未破裂の頭蓋内動脈瘤患者におけるDAPTで遅延性の血栓塞栓イベントを抑制できる期間はどのくらいですか?(後向きコホート研究; World Neurosurg. Aug 2018)

Relevance of Antiplatelet Therapy Duration After Stent-Assisted Coil Embolization for Unruptured Intracranial Aneurysms

Tackeun Kim et al.

World Neurosurg. Aug 2018

PMID: 29778598

DOI: 10.1016/j.wneu.2018.05.071

Keywords: Coil embolization; Intracranial aneurysm; Platelet inhibitor; Stent; Thromboembolism.

背景

遅延性の血栓塞栓イベント(DTE)を防ぐための二重抗血小板療法(DAPT)の最適な期間は不明のままである。

より長期間のDAPTが遅延DTEに対する保護を改善するかどうか判断することを目的とした。

方法

本レトロスペクティブコホート研究には、未破裂頭蓋内動脈瘤に単一ステントを使用したステント補助コイル塞栓術507件が含まれていた。

メンテナンスDAPTの期間に応じて、粗完全マッチングを実行した。 DTEは、ステント留置された血管領域に関する神経学的症状として定義され、術後1ヵ月以降に発生する。

DAPT期間(短期:9ヵ月未満、長期:9ヵ月以上)による層別化の後、DTEを防ぐための長期DAPTの有効性を評価するために、ログランクテストとZ分析が実行された。

結果

・治療を受けた患者507人(追跡期間中央値、44ヵ月)のうち、25人(4.9%)が手術後1ヵ月でDTEを経験した。

・すべてのDTEのうち、9人(1.8%)は、磁気共鳴画像法で確認された梗塞だった。

・永久的な神経学的欠損(修正ランキンスケールスコア≥2)が患者2人(0.4%)に発生した。

・procedure-to-event分析では、長期的DAPTはDTEの防止に優れていなかった。

・ほとんどのイベントは、DAPT期間に関係なく、DAPTから単一抗血小板療法への切り替えから1ヵ月以内に発生した。 DTE発生までの最長時間は22ヵ月だった。

・54.5歳以上の年齢は、DTE脳卒中の独立した危険因子として特定されました。

結論

短期DAPTと比較して、長期DAPTはDTE発生を遅延させるが、発生率は低下しなかった。

破裂していない頭蓋内動脈瘤に対するステント補助コイル塞栓術後は、長期のDAPT(> 9ヶ月)を検討する必要があるものの、その有効性は明らかにされていない。

コメント

頭蓋内動脈瘤に対するステント後のDAPTの期間について検討した研究はほとんどないと思います。国内のステント適正使用ガイドでも結論は出ていません。https://www.jsts.gr.jp/img/fd02.pdf

さて、後向き研究の結果では、ステント後の遅発性血栓塞栓症に対するDAPT期間は9ヵ月未満でも、9ヵ月以上でも差がみられなかった。

ただしSAPTにすると血栓塞栓イベントが1ヵ月以内に発生したとのこと。DAPTのやめ時が分かりませんね。前向き研究の結果を待ちます。

✅まとめ✅ 頭蓋内動脈瘤のステント治療後のDAPTは9ヵ月以上やった方が良いかもしれない

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