ダイアモンド・プリンセス号における乗客の移動制限は有効だったのか?(Editorial; J Clin Med. 2020)

Backcalculating the Incidence of Infection With COVID-19 on the Diamond Princess

Hiroshi Nishiura.

J Clin Med. 2020

PMID: 32121356

DOI: 10.3390/jcm9030657

Keywords: emerging infectious diseases; forecasting; incidence; statistical estimation; virus.

背景

ダイヤモンド・プリンセス号のクルーズ船における感染リスクの時間依存性を理解するために、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染率を推定した。

方法

確定症例199例の流行曲線を描き、接触のある乗客とない乗客、乗組員に分類した。 感染率の推定には逆算法を用いた。

結果

感染のピークは2020年2月2日〜4日までで、その後は急激に減少している。

濃厚な接触のない乗客の新規感染数は、移動制限政策が実施された2月5日以降は非常に少ないと推定された。

2月5日からの介入がなかった場合の累積発症数は、濃厚接触ありでは1,373例(95%CI:570-2,176)、濃厚接触なしでは766例(95%CI:587-946)と予測されたが、これらはそれぞれ102例、47例に抑えられていた。

船内での発症データの解析から、濃厚接触のない乗客の感染リスクは非常に限定的であると考えられた。

移動制限により、2月5日以降は感染数が大幅に減少した。

コメント

J Clin Med. のEditorialで取り上げられていた論文。

あくまでも推定値ですが、やはり乗客の移動を行うことで感染リスクの低下が認められた。リアルワールドデータでは、推定値よりも10倍以上、感染者が少なかったが、それでも移動制限による感染リスクの低下は一貫して認められているようだった。

✅まとめ✅ 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための移動制限は感染拡大による感染者数の増加を抑制するかもしれない

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