慢性心不全患者におけるループ利尿薬の効果はどのくらいですか?(SR&NWM; Heart Fail Rev. Jul 2019)

READY: Relative Efficacy of Loop Diuretics in Patients With Chronic Systolic Heart Failure-A Systematic Review and Network Meta-Analysis of Randomised Trials

Tobias Täger et al.

Heart Fail Rev. Jul 2019

PMID: 30874955

DOI: 10.1007/s10741-019-09771-8

Keywords: Heart failure; Loop diuretics; Mortality; Network meta-analysis; Prognosis.

背景

慢性心不全(HF)患者の大半は、ループ利尿薬による長期治療を受ける。異なるループ利尿薬の比較効果は不明である。

目的・方法

HF患者におけるループ利尿剤のアゾセミド(ダイアート®️)、ブメタニド(ルネトロン®️)、フロセミド(ラシックス®️)またはトラセミド(ルプラック®️)の有効性を調査するランダム化臨床試験について、PubMed、clinicaltrials.gov、Cochrane Central Register of Controlled TrialsおよびEuropean Union Clinical Trials Registerを検索した。比較対象には、プラセボ、標準医療、またはその他の積極的な治療が含まれた。

主要エンドポイントは全死亡だった。

副次的エンドポイントには、心血管死亡率、HF関連入院、およびそれらを組み合わせたエンドポイントが含まれた。低カリウム血症と急性腎不全は、追加の安全性エンドポイントとして定義された。

エビデンスは、ネットワークメタ分析(NMA)を使用して合成された。

結果

・2,647人の患者を報告する34件の試験が含まれた。全体的なエビデンスの質は中程度と評価された。

・NMAは、すべての原因による死亡率、心血管系の死亡率、または低カリウム血症に関して、ループ利尿薬の間に有意な差を示さなかった。

・対照的に、トラセミドはHF入院に関して最高位にランクされており、急性腎不全の発生に関してトラセミドの利点に向かう傾向があった。

・6ヶ月未満の追跡調査、クロスオーバーデザインによる試験、および試験参加者25人未満の試験を除く感度分析により、主なアウトカムが確認された。

結論

・死亡率と安全性のエンドポイントに関して、いずれのループ利尿薬にも有意な優位性は認められなかった。 ただし、HF関連の入院が少ないため、臨床医はトラセミドを好む場合がある。

コメント

アブストのみ。

慢性心不全患者におけるループ利尿薬使用は、いずれの薬剤でも死亡率に差は認められなかった。ただし心不全による入院はトラセミド(ルプラック®️)が少ないとのこと。ルプラック®️は数年前に後発品が販売開始となったので、多少コストは抑えられるかも。

ただ入院時は点滴による使用が多いと考えられるため、やはりフロセミド(ラシックス®️)一択かも。

✅まとめ✅ 慢性心不全患者における死亡率についてループ利尿薬クラス間の違いは認められなかった

✅まとめ✅ 心不全による入院はトラセミドが少なかった

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