肥満の心房細動患者におけるNa+チャネル遮断薬は効きにくい?(前向きコホート研究+基礎研究; JAMA Cardiol 2019)

Association Between Obesity-Mediated Atrial Fibrillation and Therapy With Sodium Channel Blocker Antiarrhythmic Drugs

JAMA Cardiol 2019 Nov 27[Online ahead of print]

PMID: 31774463

PMCID: PMC6902234 (available on 2020-11-27)

DOI: 10.1001/jamacardio.2019.4513

重要性

肥満、心房細動(AF)の確立された危険因子、および抗不整脈薬(AAD)への反応の関連は不明のままである。

目的

症候性AF患者および食事誘発性肥満(DIO)+ペーシング誘発性AFマウスにおいて、肥満がAADに対する反応を差別的に媒介するという仮説を検証する。

試験設計、設定、参加者

臨床遺伝学的登録に登録された患者311人を含む観察コホート研究が実施された。高脂肪食を10週間与えられたマウスも評価された。本調査は、2018年1月1日から2019年6月2日まで実施された。

主なアウトカムと測定

症状反応は、同AADを少なくとも3ヵ月間継続することと定義された。AADに対する非応答は、代替リズム制御療法を必要とする症候性AF制御が不充分であるために、開始から3ヵ月以内のAAD中止と定義された。 DIOマウスでのアウトカム測定は、酢酸フレカイニドまたは塩酸ソタロールによる2週間の治療後のペーシング誘発AFとAF抑制だった。

結果

・合計311人の患者(平均[SD]年齢 65 [12]歳; 女性120人[38.6%])が登録基準を満たし、症候性AFのクラスIまたはIII AADで治療された。肥満患者のクラスI AADに対する無反応は、肥満のない患者よりも低かった。

★30%[肥満] vs. 6%[非肥満]; 群間差 =0.24; 95%CI 0.11〜0.37; P = 0.001

・両群共に、カリウムチャネル遮断薬AADに対して同様の症状反応を示した。多変量解析では、肥満、AADクラス(クラスI vs. III AAD [肥満]オッズ比[OR] =4.54; 95%Wald CI 1.84〜11.20; P = 0.001)、女性 vs. 男性の性別(OR =2.31; 95%Wald CI 1.07〜4.99; P = 0.03)、および甲状腺機能亢進症(OR =4.95; 95%Wald CI 1.23〜20.00; P = 0.02)は、AADに反応しない確率の重要な指標だった。

・DIOマウスの100%でペーシングによりAFが誘発されたのに対し、コントロールでは30%(P <0.001)だった。さらにDIOマウスでは、フレカイニドと比較してソタロールで治療した場合、AF負荷の大幅な減少を示した(85% vs. 25%; P <0.01)。

結論と関連性

本試験結果では、肥満が患者およびAFマウスのAADに対する反応を差別的に媒介し、ナトリウムチャネル遮断薬の治療効果を低下させる可能性があることを示唆している。これらの所見は、肥満患者の心房細動の管理に影響を与える可能性がある。

コメント

アブストのみ。

肥満の心房細動患者では、非肥満患者に比べて、クラスIの抗不整脈薬が効きにくかった。

ADDに反応しない因子として肥満の可能性が示唆された。他の因子としては、ADD(抗不整脈薬)クラス、性別、甲状腺機能亢進症が示唆された。

心房細動患者における治療薬の効果の差異を考慮するのに役立つ結果であると考えられる。ただし、あくまでも仮説生成的な結果。

ちなみにNa遮断薬としては、リスモダン®️(ジソピラミド)、シベノール®️(シベンゾリン)、アスペノン®️(アプリジン)、メキシチール®️(メキシレチン)、サンリズム®️(ピルシカイニド)がある。

✅まとめ✅ 肥満を伴う心房細動患者ではクラスI抗不整脈薬が効きにくいかもしれない

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