Q Fever-The Superstition of Avoiding the Word “Quiet” as a Coping Mechanism: Randomised Controlled Non-Inferiority Trial
Charlotte R Broofield et al.
BMJ. 2019
Trial registration: Lancashire Teaching Hospitals NHS Foundation Trust’s research department SE-259.
- PMID: 31852676
- DOI: 10.1136/bmj.l6446
【目的】
臨床環境で「平穏だね」という言葉を発声すると作業負荷が増加するという迷信の妥当性を判断する。
【試験デザイン】
前向きランダム化非劣性研究。
【試験設定】
英国ランカシャーの大規模教育病院の微生物学部門。
【試験参加者】
医療微生物学チームの2人のメンバーが、特定の平日に勤務業務を行い、週末にオンコールのチームメンバーが勤務した。 スタッフが「今日は穏やかな日になる」と言う29日間が割り当てられ、32日間は、どのような文脈でもスタッフが「quiet」という言葉を口にするのを控えるように割り当てられた。
【介入】
毎日、「今日は穏やかな日になる」(介入グループ)と言うか、「quiet」という言葉を控えること(コントロールグループ)のいずれかにランダムに割り当てられた。
【主要評価項目と測定】
主なアウトカムは、全体的な作業負荷の平均だった。以下の3つの複合アウトカム。
・臨床的に関連する電話の数
・臨床的に重要なアウトカム
・「臨床エピソード」と総称される24時間の間に勤務する医療微生物チームによって処理された検証アウトカム
異なる臨床エピソード30の差を非劣性マージンとした。二次アウトカムには、一次アウトカムの個々の要素が含まれていた。
【結果】
・ワークロードは、61日間(2019年5月1日から6月30日まで)にわたって毎日測定された。
・実験介入として「今日は穏やかな日だね」と発せられた日のアウトカム平均144.9と比較して、平均139.0の臨床エピソードが対照日に発生し、5.9(95%信頼区間-12.9〜24.7)の差が認められた。
・上限24.7は指定されたマージン30よりも小さく、非劣性の証拠を提供した。
・未調整または調整済みの分析を検討した場合でも、平日または週末のサブグループを検討した場合でも、4つのコンポーネントいずれかを使用した介入では、ワークロードの違いの証拠は見つからなかった。
【結論】
研究結果は、「quiet」という言葉の発言が臨床的作業負荷に影響を与えるため避けねばならないという長年の迷信に反論している。
かなりのスタッフ不足と仕事関連のストレス増加の時代に、医師は回復力を高め、彼らの幸福と精神的健康を保護するために他の方法に目を向けるべきである。
【コメント】
アブストのみ。
日本でも同じような迷信がありますよね。本介入結果によれば迷信は迷信だったということになりますね。ただ効果推定値をみてみるとquietと発言している日の方がやや作業負荷の増加がありました。単施設の評価なので誤差かもしれませんね。
とにかくBMJクリスマスは毎回テーマが面白いですね。
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