01_中枢神経系 大うつ病または双極性障害の退役軍人における自殺関連の反復予防のためのリチウム治療は有効か?(DB-RCT; Li+ plus試験; JAMA Psychiatry. 2021) 自殺と自殺未遂は、持続的かつ増加傾向にある公衆衛生上の問題です。観察研究やランダム化臨床試験のメタ解析では、リチウムが双極性障害やうつ病の患者の自殺を予防する可能性が示唆されています。しかし、大うつ病または双極性障害の自殺関連イベントに対するリチウム追加による効果は不明です。そこで今回は、最近自殺… 2021.12.18 01_中枢神経系
02_循環器系 心房細動におけるDOACの過少投与・過剰投与の有効性と安全性は?(SR&MA; Front Pharmacol. 2021) 脳卒中を予防するための治療、特に経口抗凝固薬の使用は、心房細動患者の管理に不可欠です。ランダム化比較試験(RCT)により、直接経口抗凝固薬(DOAC)の脳卒中予防効果は、ビタミンK拮抗薬(VKA)と比較して劣ることが確認されており、出血リスクも低いとされています。そのため、ダビガトラン、リバーロキ… 2021.12.17 02_循環器系12_血液・造血器系
07_腎・泌尿器系 成人CKD患者におけるポリファーマシーと腎臓病の進行との関連性は?(後ろ向きコホート研究; 福島CKDコホート研究; Clin J Am Soc Nephrol. 2021) 人類の寿命が長くなるにつれて、併存疾患を有する割合が増えてきました。これに伴い薬剤の使用数も増加しています。薬剤使用数が5〜6剤以上の状態はポリファーマシーと定義されており、薬剤使用に伴う有害事象リスクの増加と関連していることから、特に在宅医療現場で問題視されています。また、ポリファーマシーは… 2021.12.16 07_腎・泌尿器系20_ポリファーマシー
02_循環器系 急性心筋梗塞におけるサクビトリル-バルサルタン vs. ラミプリル(RCT; PARADISE-MI試験; N Engl J Med. 2021) 急性心筋梗塞患者に対するARNI使用はACE阻害薬よりも優れているのか?動脈硬化により冠動脈の閉塞が進むと狭心症、心筋梗塞が引き起こされます。心筋梗塞の大半は急性心筋梗塞であり、突然襲われる胸痛発作が特徴的です。心筋梗塞発症後、通常2〜14... 2021.12.15 02_循環器系
09_感染症 大規模な屋内ライブ集会におけるSARS-CoV-2感染の予防(RCT; SPRING試験; Lancet Infect Dis. 2021) COVID-19のパンデミックにより、物理的な距離を置かずに密閉された環境で行われる大規模な集会がすべて中止された。SARS-CoV-2の発生が世界的に急増し、非感染性キャリア(PMID: 33997830)や空気中の飛沫による感染リスクに関する証拠が蓄積されてきたため、ほとんどの医療関係者は… 2021.12.14 09_感染症
02_循環器系 心不全を有さない心筋梗塞後患者に対するβ遮断薬の効果は?(SR&MA; Cochrane Database Syst Rev. 2021) 心血管疾患は、世界的に見ても死亡原因の第1位です。世界保健機関(WHO)によると、2012年の虚血性心疾患による死亡者数は740万人で、全死亡者数の15%を占めています。急性心筋梗塞後の心不全患者には、国内外の診療ガイドラインにおいてβ遮断薬が推奨されているため、よく使用されています。しかし、急性… 2021.12.13 02_循環器系
06_骨代謝系 血液透析患者における喫煙と骨折による入院リスクはどのくらい?(日本PSマッチコホート研究; Nephrol Dial Transplant. 2021) これまでの疫学研究の結果、喫煙は一般集団において骨折の生活習慣病リスク因子として確立されています。しかし、血液透析患者を対象とした特有のエビデンスについては充分に検討されていません。そこで今回は、日本透析医学会腎データ登録のデータを用いて、喫煙状況と骨折との関連を検討した全国規模のコホート研究の… 2021.12.12 06_骨代謝系07_腎・泌尿器系
02_循環器系 α-グルコシダーゼ阻害剤が糖尿病発症および心血管アウトカムに与える影響は?(RCTのメタ解析; Cardiovasc Diabetol. 2019) アカルボース、ミグリトール、ボグリボースなどのα-グルコシダーゼ阻害剤(AGI)は、糖尿病の管理に用いられる経口薬で、主に食後のグルコース濃度を低下させます。 耐糖能異常(IGT)の集団に使用することで、糖尿病への進行を遅らせることができるとされていますが、心血管(CV)への影響はまだ不明です。以… 2021.12.11 02_循環器系05_内分泌代謝系
09_感染症 重症COVID-19に対するコルヒチン治療は効果がない(小規模DB-RCT; COLCHIVID試験; J Gen Intern Med. 2021) コロナウイルス病2019(COVID-19)は、2019年12月に出現して以来、世界中のほとんどの医療システムを圧倒しています。メキシコでは、COVID-19のケアセンターでは最大45%の死亡率が報告されており、エビデンスに基づく効果的な治療法が急務となっています。好中球とマクロファージは、呼吸器… 2021.12.10 09_感染症
02_循環器系 進行性CKDを伴う高血圧症に対するサイアザイド系利尿薬の降圧効果(RCT; CLICK試験; N Engl J Med. 2021) 進行した慢性腎臓病(CKD)患者の高血圧治療にサイアザイド系利尿薬を使用することを支持するエビデンスはほとんどありません。高血圧治療ガイドライン2019において、一般的に利尿薬を使用する場合は利尿作用は低いものの降圧作用が強いサイアザイド系利尿薬を、ループ利尿薬よりも優先して使用するよう記載されて… 2021.12.09 02_循環器系
00_その他 オンラインアンケートで明らかになった日本における中二病の特徴とは?(日本の横断研究; PLoS One. 2021) 中二病の特徴とは?「中二病」とは、日本で思春期に発生する特徴的な一過性の体調不良を表す言葉です(IRCS UNUD Journals. 2017、9784000246491、椙山女学園大学研究論集 人文科学篇 2015、978-4-7753... 2021.12.08 00_その他未分類
01_ワクチン vaccine 移植患者におけるmRNA-1273ワクチンによる追加免疫の効果は?(RCTの二次解析; Ann Intern Med. 2021) SARS-CoV-2感染によるCOVID-19は、臓器移植を受けた集団でより重症化することが報告されています。SARS-CoV-2は一本鎖RNAウイルスであることから変異速度が速く、変異株の中でも懸念される変異株ウイルスが野生型ウイルスに取って代わっています。臓器移植を受けた集団で、変異型ウイルス… 2021.12.07 01_ワクチン vaccine09_感染症
02_循環器系 高齢者の心血管リスクにおける運動トレーニングの効果はどのくらい?(RCT; Eur Heart J. 2021) 高齢者は加齢に伴い身体機能の低下、心血管イベントのリスク増加が報告されています。高齢者の心血管リスクプロファイルにおける運動トレーニングの効果は明らかになっていません。そこで今回は、高齢者の心血管リスクプロファイルに対して、5年間の監督付き運動トレーニング(ExComb)の効果を検証したランダム化… 2021.12.06 02_循環器系運動・身体活動
02_循環器系 心不全患者(HFpEF)の血漿中NT-proBNP濃度および最大下肢運動能力に対するサクビトリル/バルサルタン vs. 標準的薬物療法(代用のアウトカム; RCT; PARALLAX試験; JAMA. 2021) 心不全で左室駆出率が軽度低下または維持されている患者において、サクビトリル/バルサルタンと幅広いレニン・アンジオテンシン系阻害薬のバックグラウンド療法との比較で、サロゲート・アウトカム・マーカー(代用のアウトカム)である6分間歩行距離、QOLに及ぼす効果については、限られたエビデンスしかありません。 2021.12.05 02_循環器系
01_ワクチン vaccine COVID-19ワクチンと季節性インフルエンザワクチンの同時投与の安全性は?(DB-RCT; ComFluCOV試験; Lancet. 2021) COVID-19ワクチン接種プログラムにより、世界中で何百万人ものSARS-CoV-2感染者と多くの死亡者を防ぐことができました。しかし、大量のワクチン接種を行うことで、COVID-19パンデミックが医療システムに与える負担は大きくなりました。世界の一部の地域では、COVID-19と季節性インフル… 2021.12.04 01_ワクチン vaccine09_感染症
02_循環器系 【批判的吟味】80歳以上の高血圧患者において降圧剤を1つ中止しても問題ないですか?(非劣性 Open-RCT; OPTIMISE試験; JAMA. 2020) 【批判的吟味】多剤併用の高齢者や多併存疾患の患者の中には、治療を継続することのベネフィットが有害性を上回るものではないことがあります。このようなケースでは、降圧薬の再処方が推奨されることがあります。そこで今回は80歳以上の高齢高血圧患者における降圧薬1種類の減薬効果を検証したOPTIMISE試験の… 2021.12.03 02_循環器系02_批判的吟味 Critical Appraisal20_ポリファーマシー
00_疫学 中年層の全死亡リスクにおいて1日あたりの歩数は7000歩以上が良い?(前向きコホート研究; CARDIA試験; JAMA Netw Open. 2021) 定期的な身体活動は、健康を増進・維持するための最も重要な行動の一つです。身体活動を継続して行うことは、心血管疾患、糖尿病、種々のがんなど、多くの疾患に対して健康上の大きなメリットをもたらし、生活の質も向上させることが報告されています。一日あたりの歩数は、一日の総活動量を定量化するための有意義な指標… 2021.12.02 00_疫学運動・身体活動
02_循環器系 2型糖尿病患者におけるSGLT2阻害剤と心血管および腎臓のアウトカムとの関連性は?(メタ解析; JAMA Cardiol. 2021) ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤は、心血管や腎臓アウトカムに好影響を与えますが、SGLT-2阻害薬クラス間におけるアウトカムの一貫性はまだ不明です。そこで今回は、2型糖尿病患者を対象に、4種類のSGLT2阻害薬の心血管および腎臓への影響を評価するメタ解析の試験結果をご紹介します。 2021.12.01 02_循環器系05_内分泌代謝系
06_骨代謝系 日焼け防止行動と骨ミネラル密度および骨粗鬆症性骨折との関連は?(米国人口ベースの横断研究; JAMA Dermatol. 2021) 日焼け防止とビタミンD欠乏症との間には因果関係がないというエビデンスが出てきたにもかかわらず、多面的な日焼け防止が骨密度(BMD)の低下や骨粗鬆症性骨折の有病率の増加と関連するかどうかについてのデータは充分ではありません。このようなデータの不足から、患者の心配や日焼け防止行動の低下につながる可能性… 2021.11.30 06_骨代謝系
02_循環器系 駆出率が保たれた心不全(HFpEF)患者の心血管アウトカムにおけるハイパーポリファーマシーの影響はどのくらい?(TOPCAT試験の事後解析; Circ Heart Fail. 2021) Polypharmacy(ポリファーマシー)とは、5〜6種類以上の薬剤を使用している状態を指しますが、報告によって定義が異なっています。2種類以上の併存疾患を有していたり、循環器疾患を患っている場合は薬剤数が多くなりやすいことから、ポリファーマシー状態を引き起こしやすいことが予測されます。2種類以… 2021.11.29 02_循環器系20_ポリファーマシー