Effects of candesartan compared with amlodipine in hypertensive patients with high cardiovascular risks: candesartan antihypertensive survival evaluation in Japan trial.
Randomized controlled trial
Ogihara T, et al.
Hypertension. 2008.
PMID: 18172059
【背景】
日本における高リスク日本人高血圧患者の血管イベントおよびカンデサルタン降圧生存評価試験は、突然死と脳血管、心臓、腎臓の複合として表される心血管イベントの発生率に対するアンジオテンシンII受容体遮断薬カンデサルタンとカルシウムチャネル遮断薬アムロジピンの長期効果を比較するために設計された。
【方法】
日本人高血圧患者(平均年齢:63.8歳;平均ボディマス指数:24.6 kg / m(2))4,728人のエンドポイント盲検評価による前向きランダム化非盲検試験を実施した。
【結果】
患者は平均3.2年間追跡された。
血圧は、治療ベースのレジメン(収縮期血圧/拡張期血圧:カンデサルタンベースのレジメンでは136.1 / 77.3 mm Hg、アムロジピンベースのレジメンでは3年後の134.4 / 76.7 mm Hg)で十分に制御された。
・主要な心血管イベントは、カンデサルタンとアムロジピンに基づくレジメンの両方において、134人の患者で発生した。
・両レジメンでは、高リスクの日本人高血圧患者の心血管疾患の罹患率または死亡率に有意な差は生じなかった。
★ハザード比 =1.01; 95%CI 0.79〜1.28; P = 0.969
—-
・各主要エンドポイントカテゴリーでは、2つの治療ベースのレジメン間に有意差はなかった。
・新規の糖尿病発症リスクは、アムロジピンを服用している患者(13.6 / 1000人年)よりもカンデサルタンを服用している患者(8.7 / 1000人年)の方が少なく、その結果、相対リスクが36%減少した。
★ハザード比 =0.64; 95%CI 0.43〜0.97; P = 0.033
★NNT =64?
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【結論】
カンデサルタンはアムロジピンよりも効果的に新規発症糖尿病を予防したが、カンデサルタンとアムロジピンに基づくレジメンは主要な心血管系エンドポイントに関して統計的な差異を生じないことが明らかとなった。
【コメント】
アブストのみ。
降圧効果および心血管イベントに差がないことから、カンデサルタンで治療を開始しても良さそう。
糖尿病の新規発症については、両群間の差異だけでみれば36%とインパクトが大きな数字だが、そもそもの発症数が少ないことから、そこまで神経質になる必要はないかなと個人的には思います。
本試験ではPROBE法を用いていますが、アウトカムはハードなものが多いため、そこまでの恣意的差異は生じないかなと思いました。
✅まとめ✅ 高血圧患者においてカンデサルタンあるいはアムロジピンの使用は腎を含む心血管アウトカムを同程度抑制した
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