中等度から重度COVID-19に対する標準治療へのコルヒチン追加効果はどのくらいですか?

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コルヒチンによる抗炎症作用

ここ数年、コルヒチンの抗炎症作用が見直され、心筋梗塞や脳卒中への応用について検証されています。

COVID-19はサイトカインストームを引き起こす、強力な炎症生疾患の1つです。特に重症患者においてはサイトカインストームが起こりやすい状態であることから、新たな治療戦略が求められています。

そこで、COVID-19に対するコルヒチンの効果を検証したランダム化比較試験の結果をご紹介します。

コルヒチンは中等度から重度COVID-19患者の酸素補充期間と入院期間を短縮する?

試験結果によれば、標準治療を受けている中等度から重度COVID-19患者への10日間のコルヒチン追加投与により、プラセボと比較して、酸素補充時間及び入院期間が有意に短縮しました。死亡例についてはプラセボ群で2例認められましたが、コルヒチン群では認められませんでした。下痢はコルヒチン群で多かったようです。

小規模な検討結果ではありますが、標準治療へのコルヒチン追加により、中等度から重度COVID-19患者の酸素補充時間及び入院期間の短縮が期待できそうです。

追試は必要ですが有望な結果であると考えます。

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✅まとめ✅ 標準治療を受けている中等度から重度COVID-19患者への10日間のコルヒチン追加投与により、プラセボと比較して、酸素補充時間及び入院期間が有意に短縮した

根拠となった論文の抄録

目的:COVID-19に対する標準治療にコルヒチンを追加することで、より良いアウトカムが得られるかどうかを評価する。

試験デザイン:中等度から重度のCOVID-19の治療を目的としたコルヒチンのランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験を実施し、患者75例を1:1に割り付けた。コルヒチンレジメンとして0.5mgを1日3回5日間投与し、その後0.5mgを1日2回5日間投与した。
主要評価項目は、補助酸素の必要性、入院時間、入院の必要性、集中治療室での滞在期間、死亡率とした。

結果:患者72例(プラセボ群36例、コルヒチン群36例)が試験を終了した。酸素補充時間の中央値(IQR)は、コルヒチン群で4.0日(2.0~6.0)、プラセボ群で6.5日(4.0~9.0)であった(P<0.001)。入院期間の中央値(IQR)は、コルヒチン群で7.0日(5.0〜9.0)、プラセボ群で9.0日(7.0〜12.0)であった(P=0.003)。
治療開始後2日目において、67% vs. 86%の患者が酸素補充の必要性を維持していたが、7日目ではコルヒチン群とプラセボ群でそれぞれ9% vs. 42%であった(対数順位、P=0.001)。患者2例が死亡したが、いずれもプラセボ群であった。下痢はコルヒチン群で多かった(P=0.26)。

結論:コルヒチンは、酸素補充療法と入院の両方の期間を短縮した。本剤は安全で忍容性が高かった。本試験において一旦死亡が減少したが、コルヒチンがCOVID-19の死亡率を減少させたことを保証することはできない。

引用文献

Beneficial effects of colchicine for moderate to severe COVID-19: a randomised, double-blinded, placebo-controlled clinical trial
Maria Isabel Lopes et al.
RMD Open. 2021 Feb;7(1):e001455. doi: 10.1136/rmdopen-2020-001455.
PMID: 33542047 DOI: 10.1136/rmdopen-2020-001455
Trial registration number: RBR-8jyhxh.

—続きを読む https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33542047/

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