【CQいただきました】糖尿病性神経障害性疼痛に対するミロガバリン使用は、プレガバリンと比較して眠気が少ないですか?(RCTの副次的アウトカム評価; Pain Med. 2017)

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Efficacy of Mirogabalin (DS-5565) on Patient-Reported Pain and Sleep Interference in Patients with Diabetic Neuropathic Pain: Secondary Outcomes of a Phase II Proof-of-Concept Study

Domenico Merante et al.

Pain Med. 2017 Nov 1;18(11):2198-2207. doi: 10.1093/pm/pnw342.

PMID: 28371941

DOI: 10.1093/pm/pnw342

Keywords: Mirogabalin; Neuropathy; Neuropathy Clinical Trials; Pain; Secondary Diabetic Complications; Sleep.

目的

糖尿病性末梢神経障害性疼痛(diabetic peripheral neuropathic pain, DPNP)における患者報告の疼痛および睡眠障害に対するミロガバリンの効果を評価すること。

被験者

1型または2型糖尿病、スクリーニング時のHbA1c値が10%以下、6ヵ月以上のDPNPを有する成人(18歳以上)を参加対象とした。

方法

被験者(N = 452)をランダムに割り付け(2:1:1:1:1:1:1)、プラセボ、用量調節型ミロガバリン(5、10、15、20、30mg/日)、またはプレガバリン(300mg/日)を5週間投与した。

副次的な有効性評価項目として、患者の変化のグローバル印象(PGIC)、修正短期疼痛インベントリ(BPI)、平均1日睡眠障害スコア(ADSIS)を検討した。また、ADSISと1日平均疼痛スコア(ADPS)との関係を調べるために相関プロットを作成した。

結果

・5週目において、ミロガバリン15、20、30mg/日投与群では、プラセボ群と比較してADSISが有意に減少した(P < 0.05)。

・ベースラインのADSISとADPSは強い相関関係にあり(R2 = 0.4407)、5週目のADSISとADPSのベースラインからの平均変化(R2 = 0.6694)も同様であった。ミロガバリン30mg/日投与群はプラセボ群と比較して、6つのBPIサブスケール中4つのサブスケールで有意な改善を示したが、ミロガバリン15mg/日投与群は6つのサブスケール中3つのサブスケールで有意な改善を示した(P<0.05)。

・治療終了時のPGIC状態が「非常に改善した、または改善した」と回答した被験者の割合は、すべてのミロガバリン投与群でプラセボ群よりも高かった(P < 0.05)。

・治療関連の有害事象の発生率は、ミロガバリンでは低かったと報告されている。

結論

本試験結果は、DPNPにおける患者報告の疼痛および睡眠障害の改善におけるミロガバリンの有効性を支持するものである。

コメント

CQ:ミロガバリン(タリージェ®️)ってプレガバリン(リリカ®️)よりも眠気が少ないの?

ミロガバリンが販売されてから、「ミロガバリンは既存薬より眠気が少ない」と耳にすることが多いように思います。これは事実なのでしょうか?各々が承認された際の臨床試験同士を比較しても、意味がありません。これは患者背景や試験設定が異なるためです。

そこで、ミロガバリンとプレガバリンの比較試験について探したところ、今回の第2相試験が見つかったため読んでみました。副次評価項目であるため、あくまでも相関関係ではありますが、両薬剤を比較した貴重な試験です。

副次評価項目の結果については、対象が末梢神経障害性疼痛を有する糖尿病患者であることから、疼痛および睡眠障害の緩和において有効であると考えられます。一方で、肝心の眠気については抄録に記載されていません。

副作用に差はあるのか?

論文に記載されている各薬剤の副作用を下表にまとめました。

プラセボプレガバリンミロガバリン
用量 -  300mg/日  5mg/日   10mg/日  15mg/日  20mg/日  30mg/日
全件919614251625
めまい2
(1.9%)
3
(6.0%)
0
(0%)
7
(12.5%)
6
(11.3%)
4
(7.1%)
9
(15.8%)
傾眠1
(0.9%)
4
(8.0%)
1
(1.8%)
1
(1.8%)
3
(5.7%)
5
(8.9%)
7
(12.3%)
原著より一部抜粋

副作用の結果をみてみると、めまいや傾眠は、ミロガバリン30mg群で多そうです。また、実際にプレガバリンの用量を300mg、ミロガバリンを30mgで使用する患者は少ないように思います。

少なくとも、プレガバリンと比較して、ミロガバリンの方が眠気の発生率が少ない、という主張は誤っっているか、バイアスが多いように考えられます。

✅まとめ✅ DPNPに対するミロガバリン使用は、プレガバリンと比較して、眠気の発生率が極端に少ない可能性はなさそう

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