2歳未満の小児における発熱や疼痛に対するアセトアミノフェンとイブプロフェン、どちらが優れていますか?(SR&MA; JAMA Netw Open. 2020)

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Comparison of Acetaminophen (Paracetamol) With Ibuprofen for Treatment of Fever or Pain in Children Younger Than 2 Years: A Systematic Review and Meta-analysis

Eunicia Tan et al.

JAMA Netw Open. 2020 Oct 1;3(10):e2022398. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2020.22398.

PMID: 33125495

DOI: 10.1001/jamanetworkopen.2020.22398

試験の重要性

アセトアミノフェン(Paracetamol)とイブプロフェンは、小児の発熱と疼痛の管理のために最も広く処方され、市販されている薬である。

これらの薬が一般的に使用されているにもかかわらず、幼児に対する治療法の推奨度は依然として異なっている。

試験の目的

2歳未満の小児の発熱または疼痛の短期治療におけるアセトアミノフェンとイブプロフェンの比較。

データソース

MEDLINE、Embase、CINAHL、Cochrane Central Register of Controlled Trialsのデータベース、およびClinicalTrials.govとAustralian New Zealand Clinical Trials Registryの試験登録簿を、開始から2019年3月までの間に言語制限なしで系統的に検索した。

試験の選択

2歳未満の小児を対象とし、アセトアミノフェンとイブプロフェンを直接比較し、解熱、鎮痛、および/または安全性の結果を報告したあらゆるデザインの研究が検討された。

追跡期間に制限はなかった。

データの抽出と合成

PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-analyses)ガイドラインに従って、2人の著者が独立してデータを抽出し、質を評価した。

データのプールは、I2が50%未満の場合は固定効果法で行い、I2が50%以上の場合はランダム効果法で行った。

主要アウトカムと測定法

主要アウトカムは、治療開始から4時間以内の発熱または疼痛であった。

安全性アウトカムは、重篤な有害事象、腎障害、消化管出血、肝毒性、重篤な軟部組織感染、空腹感、喘息および/または喘鳴であった。

結果

・全体では、7ヵ国から参加者 241,138例を対象とした研究 19件(ランダム化試験 11件、非ランダム化試験 8件)と、様々な医療環境(病院ベースと地域ベース)が含まれていた。

・アセトアミノフェンと比較して、イブプロフェンは4時間未満の体温低下(435例の研究 4件;標準化平均差[SMD] 0.38、95%CI 0.08〜0.67;P = 0.01;I2 = 49%;中等度の質のエビデンス)、4~24時間の体温低下(879例の研究 5件;SMD 0.24、95%CI 0.03〜0.45;P = 0.03;I2 = 57%;中等度の質のエビデンス)、4~24時間後の疼痛が少ない(535例の研究 2件;SMD 0.20、95%CI 0.03〜0.37;P = 0.02;I2 = 25%;中等度の質のエビデンス)ことが示された。

・有害事象はまれであった。アセトアミノフェンとイブプロフェンの重篤な有害事象プロファイルは類似しているようであった(参加者 27,932例の研究 7件;イブプロフェンとアセトアミノフェンの比較:オッズ比 1.08、95%CI 0.87〜1.33;P = 0.50、I2 = 0%;中等質のエビデンス)。

結論および関連性

本研究では、2歳未満の小児の発熱または疼痛の治療にイブプロフェンとアセトアミノフェンを使用することは、治療後24時間以内の発熱の減少と疼痛の軽減に関連しており、同等の安全性を有していた。

コメント

解熱や鎮痛作用を有するNSAIDsは、安全性の面から小児に対しイブプロフェンが推奨されています。またNSAIDsとは異なる作用機序を有し、解熱や鎮痛作用を示すアセトアミノフェンも小児に対して推奨されています。

しかし、どちらが優れているのかについては結論は得られていません。

さて、本試験結果によれば、イブプロフェンの使用は、アセトアミノフェンと比較して、4時間未満の体温低下、4~24時間の体温低下、4~24時間後の疼痛の少なさが示されました。予想通りの結果ではありますが、異質性の高さが気にかかります。有効性において、そこまでの群間差はないのかもしれませんが、引き続き追っていきたいテーマです。また、意外なことに有害事象に違いは認められませんでした。

個人的には、症状がそこまでひどくなければアセトアミノフェンで良いのではないかと考えています。

✅まとめ✅ 2歳未満の小児における発熱または疼痛の治療に対するイブプロフェンとアセトアミノフェンの使用は、治療後24時間以内の発熱の減少と疼痛の軽減に関連していたが、その作用としてはイブプロフェンの方が優れているようであった。安全性については同等であった

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