COVID-19入院患者に対する低用量コルヒチンの効果はどのくらいですか?(GRECCO-19; Open-RCT; JAMA Netw Open. 2020)

Effect of Colchicine vs Standard Care on Cardiac and Inflammatory Biomarkers and Clinical Outcomes in Patients Hospitalized With Coronavirus Disease 2019: The GRECCO-19 Randomized Clinical Trial

Spyridon G Deftereos et al.

JAMA Netw Open. 2020 Jun 1;3(6):e2013136. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2020.13136.

PMID: 32579195

DOI: 10.1001/jamanetworkopen.2020.13136

Trial registration: ClinicalTrials.gov Identifier: NCT04326790.

試験の重要性

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)感染は世界的なパンデミックに発展している。低用量コルヒチンは、抗炎症作用と良好な安全性プロファイルを兼ね備えている。

目的

コロナウイルス疾患2019(COVID-19)に入院した患者の心臓および炎症性バイオマーカーおよび臨床転帰に対するコルヒチンによる治療の効果を評価する。

試験デザイン、設定、参加者

この前向き非盲検ランダム化臨床試験(Greek Study in the Effects of Colchicine in COVID-19 Complications Prevention)では、COVID-19に入院した患者105例を、2020年4月3日から4月27日までの間に、標準的な内科的治療と標準的な内科的治療を併用したコルヒチンのいずれかに1:1の割り付けでランダムに割り付けた。試験はギリシャの三次病院16施設で行われた。

介入

コルヒチン投与(1.5mgのローディング投与後、60分後に0.5mg投与。維持量は0.5mgを1日2回投与)と標準治療を併用し、最長3週間。

主要アウトカムと測定方法

主要アウトカムは(1)高感度心筋トロポニン値の最大値、(2)CRPが基準上限値の3倍以上に達するまでの時間、(3)通常の活動が再開できる状態から死亡までの7段階の臨床状態評価で2ポイント悪化するまでの時間、であった。

副次評価項目は(1)人工呼吸を必要とした患者の割合、(2)全死亡率、(3)有害事象の数、種類、重症度、重症度とした。

一次有効性解析はintention-to-treatベースで実施した。

結果

・総症例数105例(男性 61例[58.1%]、年齢中央値[中間値幅]64歳[54~76歳])が評価され、50例(47.6%)が対照群に、55例(52.4%)がコルヒチン群にランダム割り付けされた。

・高感度心筋トロポニン最大値の中央値(四分位間範囲)は、コントロール群で0.0112(0.0043~0.0093)ng/mL、コルヒチン群で0.008(0.004~0.0135)ng/mLであった(P=0.34)。

・C反応性タンパク質(CRP)最大値の中央値(四分位間範囲)は、コントロール群で4.5(1.4~8.9)mg/dL、コルヒチン群で3.1(0.8~9.8)mg/dL(P = 0.73)だった。

・臨床主要エンドポイント率は、対照群14.0%(50例中7例)、コルヒチン群1.8%(55例中1例)であった。

★オッズ比 =0.11;95%CI 0.01~0.96;P=0.02

・平均(SD)イベントフリー生存期間は対照群で18.6日(0.83)、コルヒチン群で20.7日(0.31)であった(log rank P = 0.03)。

・有害事象は、下痢を除いて両群で同様であったが、下痢はコルヒチン群の方が対照群よりも多かった(25例[45.5%] vs. 9例[18.0%]、P = 0.003)。

結論と関連性

このランダム化臨床試験では、コルヒチンを投与された参加者は、臨床的悪化までの時間が統計学的に有意に改善した。

高感度心筋トロポニン値またはC反応性蛋白値に有意差は認められなかった。これらの所見は注意して解釈すべきである。

コメント

脳血管障害や心筋梗塞後の再発予防に関する低用量コルヒチンの有効性の報告が近年増えています。

さて、本試験結果によれば、COVID-19患者における臨床的悪化までの時間を有意に改善しました。一方、感度心筋トロポニンおよびCRP最大値は、有意ではないものの低下傾向を示しました。臨床症状と検査血がパラレルでない点においては、今後の検討課題であると考えます。また試験デザインとしては、ややバイアスがかかりやすいと考えられます。

しかし、サンプルサイズとアウトカムの観点から、COVID-19に対する有効性は高いと考えます。もちろん追試が必須であることは言うまでもありませんが、非常に有益な情報であると考えます。

今後の結果に注目していきたいです。

✅まとめ✅ COVID-19患者における臨床的悪化までの時間は、プラセボ群と比較して、コルヒチン群で有意に改善したが、感度心筋トロポニンおよびCRP最大値は低下傾向であった

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