急性心不全合併の腎障害患者におけるCA125ガイド利尿薬治療の効果はどのくらいですか?(オープン前向き試験; Am J Med. 2019)

CA125-Guided Diuretic Treatment Versus Usual Care in Patients With Acute Heart Failure and Renal Dysfunction

Julio Núñez et al.

Am J Med. 2019

PMID: 31422111

DOI: 10.1016/j.amjmed.2019.07.041

Keywords: Acute heart failure; Biomarker guided-therapy; Carbohydrate antigen 125; Clinical trial; Diuretic treatment; Renal failure.

背景

急性心不全と腎機能障害のある患者に対する最適な利尿薬治療戦略は不明のままである。血漿炭水化物抗原125(CA125)は、体液過剰の代理であり、うっ血除去療法を導くための潜在的に価値のあるツールである。

本研究の目的は、急性心不全および腎機能障害を呈した患者の短期腎機能に関して、CA125誘導利尿戦略が通常の治療よりも優れているかどうかを判断することだった。

方法

本多施設共同の非盲検試験では、急性心不全と腎機能障害のある160人の患者を2つのグループ(1:1)にランダム化した。

ループ利尿薬の投与量は、CA125ガイド付きグループ(n = 79)のCA125レベルおよび通常ケアグループ(n = 81)の臨床評価に従って確立された。

24および72時間での推定糸球体濾過率(eGFR)の変化は、それぞれ主要なエンドポイントだった。

結果

・平均年齢は78±8歳、中央アミノ末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチドは7,765 pg / mL、平均eGFRは33.7±11.3 mL / min / 1.73m2だった。

・72時間にわたって、CA125誘導群は、通常の治療と比較してより高いフロセミド当量を投与され(P = 0.011)、尿量が増加した(P = 0.042)。

・さらに、CA125が35 U/mLを超えるアクティブアームの患者は、フロセミド当量が最も高く(P <0.001)、利尿が高かった(P = 0.013)。

・72時間で、eGFR(mL / min / 1.73m2)はCA125誘導群で有意に改善し(37.5 vs. 34.8、P = 0.036)、24時間では有意な変化はなかった(35.8 vs. 39.5、P = 0.391)。

結論

CA125誘導利尿戦略は、急性心不全および腎機能障害の患者における投与後72時間でeGFRおよび他の腎機能パラメータを有意に改善した。

コメント

アブストのみ。

たまには代用のアウトカムの試験を読んでみました。

CA125と聞くと腫瘍マーカーだよねって脊髄反射してしまったのですが、どうやら体液貯留の良いマーカーの様です。恥ずかしながら知りませんでした。

さて、方法論が気になるところですが、CA125の値に基づいて利尿薬の投与用量を設計すると、通常のケアに比べて、フロセミド換算の投与量および利尿が多くなったとのこと。

利尿剤の増量は個人的に怖いと感じているので、何かしら根拠に基づいて投与設計できることは有り難いです。ただし、本試験で認められた有意な差が臨床上どの程度有益なのかは計りかねるところです。またオープンでもランダム化はした方が良いと思う。少なくとも層別化して欲しいところ。介入者の感覚で割り付けされるのは研究の質が低くなると考えています。客観的なアウトカムであるため、オープンでも影響は少ないと考えられます。

正直、薬物動態が苦手でkeやら使っての計算ができない。精進します。

✅まとめ✅ CA125をガイドに利尿剤の投与設計を行うと腎に関する代用のアウトカムが改善するかもしれない

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