SGLT2阻害薬使用によるフルニエ壊疽リスクはどのくらいですか?(RCTのメタ解析; Diabetes Obes Metab. 2019)

Fournier’s Gangrene and Sodium-Glucose co-transporter-2 Inhibitors: A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials

Giovanni Antonio Silverii et al.

Diabetes Obes Metab. 2019

【背景および目的】

フルニエ壊gang(FG)は、会陰のまれだが生命を脅かす壊死性筋膜炎である。

米国食品医薬品局(FDA)は、FDA有害事象報告システムをベースにして、ナトリウム-グルコース共輸送体-2阻害剤(SGLT2i)に関連するFGリスクに関する医薬品安全性コミュニケーションをリリースした。

【目的】

本関連性を検証するために、2型糖尿病患者を登録したすべてのランダム化比較試験のメタ分析を実施し、SGLT2iをプラセボまたは異なる治療法と比較し、重大な有害事象として報告されたFG症例を収集した。

膿瘍、蜂巣炎、丹毒のリスクは二次的アウトカムだった。

【結果】

・SGLT2iグループ42,415人と対照グループ27,158人を登録した84件の試験を取得した。

・SGLT2iグループと対照グループとの間に、FG(マンテル-ヘンゼルオッズ比[MH-OR] 0.41 [0.09〜1.82])、膿瘍(MH-OR 0.94 [0.54〜1.65])、蜂巣炎(MH-OR 0.90 [0.71〜1.13])、丹毒(MH-OR 0.89 [0.45〜1.77])のリスクに差は認められなかった。

【結論】

各事象の件数は少なく、FGまたは皮膚および皮下組織感染の増加を除外できない広い信頼区間をもたらした。


【コメント】

アブストのみ。

SGLT2阻害薬によるフルニエ壊疽は、プラセボあるいは他クラス薬と比較して、発症リスクを増加させなかった。

ただし、appendixに記載されている84件の試験には、SGLT2阻害薬 vs. プラセボ対照試験(add-onなし)が多い。実際にアウトカムが統合されたのは、Figure 1に記載のある3試験のみと、やや怪しい結果。RevMan-5で解析し直したいところ。

著者も結論で述べていますが、フルニエ壊疽および他の皮膚疾患の発生件数がそもそも少ないために、信頼区間がかなり広い。

現段階では、SGLT2阻害薬使用によりフルニエ壊疽をはじめとする皮膚疾患の発症リスクはあるものとして捉えておきたい。

続報を待ちたい。

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