プロトンポンプ阻害薬の継続使用は冬季の急性胃腸炎リスクとなりますか?(PS前向きコホート研究; JAMA Netw Open. 2019.)

Association Between Acute Gastroenteritis and Continuous Use of Proton Pump Inhibitors During Winter Periods of Highest Circulation of Enteric Viruses.

Vilcu AM, et al.

JAMA Netw Open. 2019.

PMID: 31774521

【重要性】

プロトンポンプ阻害剤(Proton Pump Inhibitor, PPI)療法を受けている患者の間で、急性細菌性腸感染症のリスク増加が報告されている。

持続的なPPI暴露に関連するウイルス起源の急性胃腸炎(AGE)のリスクはあまり研究されていない。

【研究の目的】

腸内ウイルスの循環が最も高い冬の流行期における継続的なPPI療法とAGE発生との関連を調査する。

【試験設計、設定、参加者】

マッチングコホート研究は、フランス大陸の地域薬局の大規模なパネルから、前向きに収集された薬物調剤データベースを使用して実施された。

2015年から2016年の冬季シーズン中にデータベースに記録されたすべての患者は、年齢、性別、および識別可能な通常のパネル薬局の使用が記録されており、研究の対象となった。

連続PPI療法にさらされた各患者は、出生年、性別、および特定可能な通常のパネル薬局に従って、3人の暴露されていない患者と一致した。

分析は2017年1月から2018年12月の間に実施された。

【暴露】

2015年から2016年の冬季AGE流行期間における連続PPI使用。

【主なアウトカムと測定】

2015年から2016年の冬季AGE流行中に少なくとも1つのAGEエピソードが発生したことが主要評価項目だった。

AGEエピソードは、薬物調剤データに基づいて以前に検証されたアルゴリズムを使用して特定された。

年齢の相対的リスクは、年齢、性別、および慢性疾患の治療に合わせて調整された多変数対数モデルを使用して推定された。

【結果】

・PPI療法を受けている233,596人の患者(中央値[四分位範囲]年齢71 [62〜81]歳; 女性55.8%)と626,887人のPPI療法を受けていない患者(中央値[四分位範囲]年齢70 [61〜80]年; 女性56.3%)が分析に含まれていた。

・PPI療法を受けている3,131人の患者(1.3%)とPPI療法を受けていない4,327人の患者(0.7%)で、少なくとも1つのAGE流行エピソードが確認された。

・PPI療法を受けた患者における年齢で調整された相対リスクは、考慮されたすべての年齢で1.81(95%CI 1.72〜1.90)、45〜64歳で1.66(95%CI 1.54〜1.80)、65〜74歳で2.19(95%CI 1.98〜2.42)、75歳以上の人で1.98(95%CI、1.82〜2.15)。

【結論と関連性】

持続的なPPI療法は、腸内ウイルスの最高循環期間中におけるAGE発症リスクの増加と関連していた。

これらの発見は、PPI使用が腸内ウイルス感染のリスク増加と関連しているという仮説を支持している。


【コメント】

アブストのみ。

過去の報告と矛盾しない。本研究によりPPIの持続的な使用が急性胃腸炎エピソード増加と関連していた。

ルーティンなPPI使用はやめた方が良いのかもしれない。ただし、本研究で明らかにできたことは、あくまでリスク増加の可能性までであり、PPIを中止した場合にリスク減少が認められるかは不明。

続報を待ちたい。

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