Smoking and Influenza-associated Morbidity and Mortality: A Systematic Review and Meta-analysis.
Han L, et al.
Epidemiology. 2019.
PMID: 30789425
【背景】
喫煙は多くの呼吸器疾患の危険因子として認識されてるが、インフルエンザ関連の罹患率と死亡率の影響は物議を醸している。 インフルエンザ関連の入院、集中治療室(ICU)の入院、および死亡に対する喫煙の影響を評価するために、系統的レビューおよびメタアナリシスを実施した。【方法】
2000年1月1日から2017年11月30日までの間に発表されたすべての観察研究について、PubMed、CINAHL、EMBASE、およびChina National Knowledge Infrastructureのデータベースを検索した。 死亡についてランダム効果モデルを使用してデータをプールした。【結果】
・最初の検索で7,495件の論文が検索され、そのうち20件の研究が系統的レビューに含まれ、12件の研究(8件の症例対照研究、2件のコホート研究、および2件の横断研究)がメタアナリシスに含まれた。 ・選択された研究の全体的な質は中程度だった。 ・インフルエンザ感染後は、一度も喫煙経験のない群と比べて、より喫煙頻度の高い現喫煙者の方が入院(オッズ比[OR] =1.5, 95%信頼区間[CI] =1.3〜1.7)、ICU入院のオッズ(OR =2.2, 95%CI =1.4〜3.4) が高かった。 ・喫煙経験のある(現在は喫煙していない)群とインフルエンザに関連した死亡との間に関連は見られなかった。 ・受動喫煙とインフルエンザに関連した入院との間に正の関連性を見いだしたが、それは15歳未満の子供に限られていた。【結論】
文献によると、喫煙はインフルエンザ感染後の入院リスクが高いことと一貫して関連していたが、ICUの入院および死亡の結果は研究数が限られているため決定的ではなかった。【コメント】
アブストのみ。
毎年5月31日は世界禁煙デー(World no Tabacco Day)のようです。
個人的には、日本が捉えている煙草と世界が捉えている煙草は異なるように感じています。
日本は世界「最低」の評価 「受動喫煙」対策、東京五輪までに「向上」なるか
厚生労働省が、他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙を防止するため、飲食店やホテルなどの建物内を原則禁煙にする規制強化を進めている。世界保健機構(WHO)の調べでは、世界49か国で、医療機関や大学・学校、飲食店、公共交通機関などで「屋内の全面禁...
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[…] タイトル:【世界禁煙デー2019】喫煙はインフルエンザ罹患やインフルエンザによる死亡リスクを増加させますか?(観察研究のSR&MA; Epidemiology 2019) 管理者(Twitter名):ねっ、根本真 […]