週にどれくらい運動すれば良いですか?(JAMA Intern Med. 2017; Charge)

Association of “Weekend Warrior” and Other Leisure Time Physical Activity Patterns With Risks for All-Cause, Cardiovascular Disease, and Cancer Mortality.
O’Donovan G et al. JAMA Intern Med. 2017 Mar 1;177(3):335-342. PMID: 28097313【研究の重要性】
1週間に 1回または 2回のセッションで全運動を行う「週末戦士」の身体活動と健康との関連を明らかにするためには、より多くの研究が必要である。【目的】
週末戦士と、その他の身体活動パターンにおける「全原因リスク」、「心血管疾患(CVD)」、および「がん死亡」リスクとの関連性を検証する。【デザイン、セッティング、および参加者】
世帯ベースのサーベイランス研究のプール分析には、死亡記録と紐付けられた英国およびスコットランドの健康調査11件のコホート研究が含まれた。40歳以上の回答者が分析に含まれた。データは 1994年から 2012年まで収集され、2016年に分析された。【曝露】
・非活動的な群(inactive) →中程度または強烈な活動ではない ・活動が不十分な群(insufficiently active) →中程度の強度で 150分/週未満あるいは、活発な活動では 75分/週未満 ・ 週末戦士(weekend warrior) →1~2回の激しい活動で中強度が 150分/週以上あるいは、激しい活動で 75分/週以上 ・ 定期的に活動する群(regularly active ) →中程度の強度で 150分/週以上あるいは3セッション以上の活発な活動で 75分/週以上 ・不十分に活動的な群(insufficiently active) →身体活動頻度によって特徴付けられた。メインアウトカムと測定
死亡診断書から確認された全原因リスク、CVD、および癌死亡率。【結果】
561,159人-年間フォローアップ中に発生した 63,591人の成人回答者(男性 =45.9%、女性 =44.1%、平均年齢 =58.6±11.9歳 [標準偏差])のうち、 ・ 全死亡 =8,802人 ・ CVDによる死亡 =2,780人 ・ および癌罹患 =2,526人 非活動的な群と比較して、1週間あたり 1〜2回のセッションを報告した不十分に活動的な群では、全死因死亡率に対する危険率(HR)は 0.66(95%CI =0.62〜0.72)であり、週末戦士は 0.70(95%CI =0.60〜0.82)、そして定期的に活動的運動を行う群は0.65(95%CI =0.58〜0.73)であった。 非活動的な群と比較して、1週間あたり 1〜2回のセッションを報告した不十分に活動的な群では、CVD死亡の HRは 0.60(95%CI、0.52〜0.69)であり、週末戦士の群で 0.60(95%CI =0.45〜0.82)、そして定期的に活動的運動を行う群では 0.59(95%CI =0.48〜0.73)であった。 非活動的な群と比較して、1週間あたり 1〜2回のセッションを報告した不十分に活動的な群では、癌死亡の HRは 0.83(95%CI =0.73〜0.94)であり、週末戦士の群では 0.82(95%CI =0.63〜1.06)、そして定期的に活動的運動を行う群では 0.79(95%CI =0.66〜0.94)であった。【妥当性と結論】
毎週 1〜2回のセッションを特徴とする週末戦士およびその他のレジャータイム身体活動パターンは、一般的な身体活動ガイドラインの遵守に関係なく、全原因、CVDおよび癌死亡リスクを軽減するのに十分であり得る。【コメント】
疾患の既往歴にもよるが、以前は週3〜5日、1日30分の軽度身体活動の持続が良いのではないかとされていた。あるところでは年齢に関係なく「痩せろ」と言われることも少なくないと思う。 本研究によって、40歳以上の成人においては、週1〜2回の運動でも充分に “いわゆる健康効果” が得られることが明らかとなった。 つまり何でも “ほどほど” で良いのではないでしょうか?というのが私の見解。-Evidence never tells you what to do-
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