2025-05

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02_循環器系

心拍数を下げる治療は心血管予後に有効か?(RCTのメタ解析; Eur Heart J. 2025)

心拍数(Heart Rate, HR)の上昇は、心筋虚血、心不全、突然死のリスクと関連することから、HR低下を目指す治療戦略が広く用いられています。しかし、高血圧や心血管疾患(CVD)患者におけるHR低下治療の本当のベネフィットは明確では…
01_中枢神経系

長期のNSAIDs使用は認知症リスクを低下させる?― 約30年の追跡結果から(ロッテルダム研究; J Am Geriatr Soc. 2025)

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、抗炎症作用に加えて、アミロイドβの蓄積を抑える可能性も指摘されており、認知症の予防に効果があるのではないかと長年考えられてきました。しかし、これまでの観察研究や短期介入試験では結果が一貫せず、N…
02_循環器系

RAAS阻害薬による高カリウム血症をSGLT2阻害薬が抑える?(大規模コホート研究; JAMA Intern Med. 2025)

ACE阻害薬やARBなどのRAAS(レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系)阻害薬は、糖尿病性腎症、心不全、慢性腎臓病(CKD)の進行抑制において中心的な役割を果たします。しかしその一方で、高カリウム血症(hyperkalemia)の…
04_相互作用、薬物相互作用

酸化マグネシウムとロスバスタチンの相互作用に注意?(処方提案でスタチンを適切に選択した一例; 京都薬科大学紀要 2022)

脳梗塞の既往を有する患者に対し、二次予防目的でHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)が処方されることは一般的です。今回ご紹介する症例では、ロスバスタチンを継続していたにもかかわらず、効果が不十分と判断され、新たにエゼチミブが追加されてい…
01_ワクチン vaccine

帯状疱疹ワクチン接種で認知症リスクが低下?(回帰不連続デザイン; Nature. 2025)

神経親和性をもつヘルペスウイルス(とくに単純ヘルペスウイルスや帯状疱疹ウイルス)は、近年、認知症の発症リスクに関与する可能性が示唆されています。一方で、ワクチンには本来の感染症予防以外にも、免疫系に対する“オフターゲット効果(副次的免疫効…
00_その他

セマグルチド関連の救急受診はどれくらい起きている?(横断研究; Ann Intern Med. 2025)

セマグルチド(商品名:オゼンピック、ウゴービなど)は、2型糖尿病や肥満治療薬として急速に普及しています。承認申請時の臨床試験では、主に消化器症状(吐き気、嘔吐、下痢など)が副作用として報告されていましたが、実臨床での安全性データは限られて…
02_循環器系

アベラシマブは心房細動患者において出血リスクを低下させるか?(RCT; AZALEA-TIMI 71試験; N Engl J Med. 2025)

心房細動患者では、血栓症予防のために抗凝固療法が必要ですが、出血リスクが治療上の重要な課題となっています。アベラシマブは、非活性型第XI因子(FXI)に結合し、その活性化を阻害する完全ヒト型モノクローナル抗体であり、新たな抗凝固戦略として…
09_感染症

非合併性尿道・性器淋菌感染症に対するゲポチダシンの効果は?(Open-RCT; EAGLE-1試験; Lancet. 2025)

近年、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)感染症に対して標準治療として用いられるセフトリアキソンとアジスロマイシンに対し、耐性菌出現の懸念が高まっています。ゲポチダシンは、細菌DNA複製を阻害する新規作用機序を有するトリアザ…
07_腎・泌尿器系

透析患者の心房細動、抗凝固療法はどう選ぶ?|FXa阻害薬 vs. ワルファリン(メタ解析; Thromb Haemost. 2025)

心房細動(AF)は、透析依存患者で特に高頻度にみられます。しかし、これらの患者では血栓塞栓症(脳卒中など)リスクと出血リスクが同時に高いため、抗凝固療法の選択が非常に難しいとされています。現在、ビタミンK拮抗薬(VKAs、例:ワルファリン…
04_消化器系

PPIの使用量・期間が増えるとCDIのリスクが上昇する?(観察研究のメタ解析; J Infect. 2025)

クロストリジオイデス・ディフィシル感染症(CDI)は、世界的に見ても医療関連感染症の主要な原因の一つであり、PPI使用は重要な修正可能なリスク因子として知られています。しかし、PPI使用量や使用期間とCDIリスクの「量反応関係」はこれま…
02_循環器系

【T2DM患者のCABG術前管理】エンパグリフロジンは術後急性腎障害を減らす?(PROBE法; POST-CABGDM試験; Diabetes Care. 2025)

2型糖尿病(T2DM)患者は、冠動脈バイパス手術(CABG)後に急性腎障害(AKI)を発症するリスクが高いことが知られています。AKIは術後転帰を悪化させ、予後に重大な影響を与えるため、リスク低減策の確立が課題となっています。今回紹介する…
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