腕立て伏せを40回以上できる人は10回未満の人より心血管疾患リスクが低い?(JAMA Netw Open. 2019)

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Association Between Push-up Exercise Capacity and Future Cardiovascular Events Among Active Adult Men. Yang J, et al. JAMA Netw Open. 2019. PMID: 30768197

重要性

心血管疾患(CVD)は、依然として世界中で死亡の主な原因である。強固なエビデンスは、体力の増加とCVDイベントのリスク低下および寿命の改善との関連を示している。しかし、機能的状態の単純で低コストの対策を研究したものはほとんどない。

目的

活動的な成人男性のコホートにおけるPush-up Exercise とその後のCVDイベント発生率との関連を評価すること。

デザイン、設定、および参加者

2000年1月1日から2010年12月31日の間に、インディアナ在住の18歳以上の男性消防士を対象に外来診療所で行われた後ろ向き縦断コホート研究。 2000年2月2日から2007年11月12日の間に、腕立て伏せ能力や運動耐性のテストを含むベースライン検査および定期的な身体検査を実施した。参加者は腕立て伏せの実施数に基づいて5つのグループに分類された。 追跡期間は10年。最終的な統計分析は2018年8月11日に完了した。

主要アウトカムと測定

2010年までの心血管疾患関連のアウトカムには、冠状動脈疾患およびその他の主要なCVDイベントの偶発的診断が含まれた。 発生率比(Incidence rate ratiosIRRs)を計算し、ロジスティック回帰モデルを用いて、ベースラインから各アウトカムまでの時間をモデル化し、年齢および体格指数(body mass indexBMI: 体重をキログラムで除し、身長を平方で平方した値)で調整した。 累積リスクのカプランマイヤー推定値は、プッシュアップカテゴリに対して計算された。

結果

合計1,562人の参加者がベースライン検査を受け、1,104人の腕立て伏せデータが最終分析に含まれた。 ベースライン時のコホートの平均(SD)年齢は39.6(9.2)歳であり、平均(SD)BMIは28.7(4.3)であった。 10年間の追跡調査中に、37件のCVD関連アウトカム(8,601人年)が腕立て伏せデータとともに報告された。 腕立て伏せ能力の増加とCVDイベントとの間に有意な負の関連が見られた。40回以上の腕立て伏せができた参加者は、10回未満の参加者と比較して、インシデントCVDイベントのリスクが有意に低かった(IRR =0.04, 95%CI 0.01〜0.36)。

結論と関連性

本知見は、ベースライン時のPush-up Exercise 実施回数がより高い方がCVDイベントの発生率低下と関連していることを示唆している。より多様なコホートにおけるより大規模な研究が必要であるが、本試験の測定方法は機能的状態を推定するための単純で費用のかからない尺度かもしれない。

コメント

アブストのみ。 本試験の対象者は男性消防隊員。もともと身体レベルは一般人より高いと考えられる。CVDイベントの発生は、単純に計算すると3.4%程度。 また後向き研究であるため、潜在的あるいは後天的に身体レベル低い人が心血管疾患を発症しやすかったのかもしれない。 さらにアウトカムについては、発生率比を用いている。つまり相対リスクやハザード比よりも、追跡期間に影響を受けやすい値である。 とはいえリスク低下96%という数字はかなりインパクトがある。また適度な運動の継続的実施は、いわゆる健康保つことに良いこと過去にも報告されている。それに必要なのは自分の身体だけなのでコスパ良い。 個人的には腕立て伏せ1020回であっても、継続して実施できるのならば効果はあると思う(エビデンスなし)。]]>

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