09_感染症

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09_感染症

インフルエンザ関連脳症(IAE)は成人でも重症化する?|日本の全国疫学データからみた年齢別特徴(Clin Infect Dis. 2018)

インフルエンザ関連脳症(Influenza-associated encephalopathy:IAE)は、小児に多い重篤な中枢神経合併症として知られています。一方で、成人におけるIAEの実態は十分に整理されていないのが現状です。本記事で…
09_感染症

タミフル(オセルタミビル)は精神神経症状を引き起こすのか?

インフルエンザ治療薬として世界的に使用されている オセルタミビル(タミフル)。一方で、特に若年者を中心に「異常行動」、「精神神経症状(NPE:neuropsychiatric events)」との関連が懸念されてきました。今回ご紹介するの…
09_感染症

新型コロナmRNAワクチンは長期死亡リスクを高めるのか?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチンは、重症化や短期死亡リスクを低下させることが多数報告されてきました。一方で、「ワクチン接種が長期的な死亡リスクに影響するのではないか」という疑問は、特に若年〜中年層を中心…
09_感染症

アゼラスチン点鼻薬はCOVID-19の予防に使えるのか?|第II相RCTから得られた新知見(JAMA Intern Med. 2025)

COVID-19に対する予防手段の中心はワクチン接種ですが、薬物による曝露前予防(pre-exposure prophylaxis)の選択肢は限定的です。その中で、長年アレルギー性鼻炎治療に用いられてきた抗ヒスタミン薬アゼラスチン点鼻薬が…
09_感染症

タミフル(オセルタミビル)は小児の神経精神症状を増やすのか?|大規模コホート研究からの “知見”(JAMA Neurol. 2025)

インフルエンザ治療薬「オセルタミビル(タミフル®)」については、国内外で小児の異常行動や神経精神症状に関する議論が長年続いてきました。しかし、これらの症状が薬によるものなのか、インフルエンザそのものが原因なのかは明確ではありませんでした。…
09_感染症

タミフル服用で異常行動は増えたのか?|添付文書改訂後の処方動向と副作用報告を検証(Drugs Real World Outcomes. 2024)

タミフル®(オセルタミビル)はインフルエンザ治療の中心的存在として長年使用されています。しかし2007年、10代での異常行動が相次いで報告され、添付文書に「10歳以上には原則使用しない」という制限が設けられました。その後、安全性に関する知…
09_感染症

風邪(急性上気道感染)に抗生物質は効く?最新エビデンスで読み解く「本当に必要なケース」とは(CDSR; Cochrane Database Syst Rev. 2025)

「風邪なんですね?抗生物質を出してくれませんか?」——実臨床ではいまだに耳にするフレーズです。しかし、風邪(急性上気道感染:URTI)に抗生物質は効果がないというのは、長年繰り返し示されてきた事実です。今回紹介するのは、Cochraneが…
01_ワクチン vaccine

RSVワクチン(RSVpreF)は心血管疾患を持つ高齢者にも有効か?

2023年以降、60歳以上を対象としたRSVワクチン(RSVpreF)が世界的に承認され、呼吸器感染症対策として注目を集めています。一方、RSV感染は高齢者において心筋梗塞・心不全増悪・脳卒中などの心血管イベント増加と関連が指摘されており…
09_感染症

帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症リスクを高める因子とは?|年齢・皮疹重症度・基礎疾患などを網羅的に解析(メタ解析; Front Immunol. 2025)

帯状疱疹後神経痛(Postherpetic Neuralgia:PHN)は、帯状疱疹の代表的な合併症であり、発疹が治癒した後も痛みが持続する慢性疼痛です。とくに高齢者や免疫低下患者で発症しやすく、生活の質(QOL)を大きく損なうことが知ら…
09_感染症

アンピシリン・スルバクタムは誤嚥性肺炎に有効?セフトリアキソンとの比較研究(データベース研究; Respir Med. 2025)

誤嚥性肺炎に対するアンピシリン・スルバクタム vs. セフトリアキソン誤嚥性肺炎は高齢者に多く、入院治療が必要になることが少なくありません。治療薬としてはアンピシリン・スルバクタムや、セフトリアキソンなどのセフェム系抗菌薬がよく用いられます...
09_感染症

オベルデシビル(Obeldesivir)のCOVID-19軽症例への効果は?(Open-RCT; OAKTREE試験; Lancet Infect Dis. 2025)

SARS-CoV-2の根絶は難しく、共生してく必要があります。薬物治療の進歩により、重症例は少なくなりましたが、軽症から中等度のCOVID-19患者は依然として多いままです。そこで今回は、2023年に日本と米国で実施されたOAKTREE試…
09_感染症

パーキンソン病の新たなリスク因子?―ヒトペギウイルス(HPgV)との関連性に注目(観察研究; JCI Insight. 2025)

ヒトペギウイルス(HPgV)感染とパーキンソン病との関連性は?パーキンソン病(PD)は、加齢とともに進行する神経変性疾患で、遅発性の運動障害や認知機能の低下を特徴とします。これまでに遺伝的要因(例:LRRK2変異)や環境因子が関与することが...
01_ワクチン vaccine

帯状疱疹の発症リスクが高まる時期は?―季節性があるとするのは本当か?(MDVプレスリリースを受けて; 2025年7月30日)

2025年4月から、65歳以上を対象とした帯状疱疹ワクチンの定期接種が日本で始まり、同年3月には「帯状疱疹診療ガイドライン2025」も初版が発刊されるなど、帯状疱疹の予防と管理への関心が高まっています。さらに最近では、帯状疱疹ワクチン接種…
01_ワクチン vaccine

HPVワクチンは子宮頸がん以外にも効果がある?(後向きコホート研究; Pharmacol Res. 2025)

ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンは、子宮頸がん予防のために広く使用されてきましたが、それ以外のがんに対する予防効果については、これまであまり明らかにされてきませんでした。本研究は、世界的な大規模電子カルテネットワーク(TriNet…
04_消化器系

ボノプラザンとクロストリジオイデス・ディフィシル感染症CDIの関連性は?(不均衡解析; Ther Adv Drug Saf. 2024)

Clostridioides difficile感染症(CDI)は、抗菌薬や酸分泌抑制薬の使用により腸内環境が乱れることで発症しやすくなると知られています。プロトンポンプ阻害薬(PPI)の使用とCDIとの関連性については多くの報告がありま…
09_感染症

溶連菌咽頭炎の抗菌薬は短期投与でもOK?―現実世界データからみた治療期間と転帰(コホート研究; Open Forum Infect Dis. 2025)

A群β溶血性連鎖球菌(Group A Streptococcus, GAS)による咽頭炎では、従来10日間の抗菌薬治療が標準とされてきました。しかし、抗菌薬の過剰使用を防ぐ「抗菌薬適正使用(Antimicrobial Stewardshi…
09_感染症

抗菌薬は“7日間”で十分?|敗血症治療における抗菌薬投与期間の見直しに関する知見(PROBE; Arch Dis Child Fetal Neonatal Ed. 2025)

新生児の細菌性敗血症は、早期の診断と適切な抗菌薬治療が生存率に直結する疾患です。しかし、「何日間抗菌薬を投与すべきか」については、明確なエビデンスに乏しいのが実情でした。今回ご紹介する研究は、血液培養で細菌陽性となった新生児敗血症に対し、…
09_感染症

高齢者の抗菌薬投与期間は「短くても問題ない」?(人口ベースコホート研究; Clin Infect Dis. 2025)

抗菌薬の過剰使用は、耐性菌の出現やC. difficile感染症の増加といった重大な問題につながります。こうした中で近年、抗菌薬投与期間の短縮が推奨されつつあります。一方で、実臨床では「本当に短くて大丈夫なのか?」という懸念が根強く、高齢…
01_ワクチン vaccine

インフルエンザとCOVID-19を同時予防?mRNA-1083ワクチンの効果を検証(Open-RCT; JAMA. 2025)

季節性インフルエンザワクチンとCOVID-19ワクチンは、高齢者にとって感染予防の要です。しかし、ワクチン接種率は依然として低調であり、感染リスク軽減のためには同時接種が望ましい状況です。mRNA-1083ワクチンは、インフルエンザウイル…
01_ワクチン vaccine

帯状疱疹ワクチン接種で認知症リスクが低下?(回帰不連続デザイン; Nature. 2025)

神経親和性をもつヘルペスウイルス(とくに単純ヘルペスウイルスや帯状疱疹ウイルス)は、近年、認知症の発症リスクに関与する可能性が示唆されています。一方で、ワクチンには本来の感染症予防以外にも、免疫系に対する“オフターゲット効果(副次的免疫効…
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