01_中枢神経系

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アセチルコリンエステラーゼ阻害薬はせん妄予防に有効?―入院患者を対象としたメタ解析(RCTのメタ解析; Crit Care Med. 2025)

入院患者、特に高齢者に多く発生する "せん妄(delirium)" は、転帰の悪化や死亡率上昇と関連します。これまで "アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(AChEIs)" がせん妄の予防や治療に役立つ可能性が指摘されてきましたが、その効果…
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パーキンソン病の過活動膀胱(OAB)に薬は必要?――骨盤底筋トレーニングはソリフェナシンに非劣性(RCT; JAMA Neurol. 2025)

パーキンソン病(PD)では過活動膀胱(OAB)症状が高頻度にみられ、排尿切迫感・頻尿・夜間頻尿などが生活の質(QOL)を大きく低下させます。しかし、薬物療法には抗コリン作用による認知機能低下や転倒リスクが伴うため、より安全な選択肢が求めら…
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GLP-1受容体作動薬は認知症予防に効果がある?DPP4阻害薬との比較から見えたこと(標的試験模倣研究; Ann Intern Med. 2025)

2型糖尿病治療薬として近年注目されているGLP-1受容体作動薬(GLP-1RAs)は、血糖コントロールや減量効果、心血管イベント予防など多面的なベネフィットが期待されています。一方で、「認知症の予防にもつながるのでは?」という期待も高まっ…
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治療抵抗性うつ病に対するエスケタミン単剤療法の効果は?―経鼻投与による検証(DB-RCT; JAMA Psychiatry. 2025)

治療抵抗性うつ病(TRD)に対し、エスケタミン経鼻スプレー(Spravato®)は「他の抗うつ薬との併用」でのみ承認されてきました(日本未承認)。しかし、単剤(モノセラピー)での有効性は未検証でした。今回ご紹介するのは、初めてエスケタミ…
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ICU患者におけるメラトニン補充の効果は?―せん妄・睡眠に対する検証(RCTのSR&MA; Crit Care Med. 2025)

集中治療室(ICU)における患者では、内因性メラトニンの分泌が大きく乱れていることが知られています。これにより睡眠障害やせん妄(delirium)が悪化し、ICU滞在期間の延長や予後の悪化に関与する可能性があります。しかし、メラトニン補充…
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アンブロキソールはパーキンソン病認知症に有効なのか?(DB-RCT; JAMA Neurol. 2025)

アンブロキソール(ambroxol)といえば、痰を切る去痰薬として知られていますが、実は神経変性疾患の分子シャペロンとしての可能性も注目されています。特に、β-グルコセレブロシダーゼ(GCase)遺伝子変異はパーキンソン病認知症(PDD)…
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週末の「寝だめ」が心臓や代謝の病気を防ぐ?|睡眠不足と多疾患リスクとの関係に注目

◆ はじめに:「寝不足は万病のもと」って本当?現代人の多くが抱える「平日の睡眠不足」。その影響を和らげるため、週末にまとめて眠る「週末の寝だめ(Weekend Catch-Up Sleep: WCS)」をしている方も多いのではないでしょうか...
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ベンゾジアゼピンの減薬はどのように進めるべきか?(SR&MA; BMJ. 2025)

ベンゾジアゼピン系薬(BZ系)や類似の睡眠薬(Z薬など)は、不眠症の治療薬として長年使用されてきました。しかし、依存や転倒リスク、認知機能低下といった副作用から、長期使用のリスクが懸念されています。そこで今回は、BZ系・関連睡眠薬(BSH…
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スタチンで大うつ病性障害は改善する?―MDDと肥満の併存患者を対象としたRCT(DB-RCT; JAMA Psychiatry. 2025)

大うつ病性障害(Major depressive disorder, MDD)と肥満は、それぞれ世界的な健康課題とされており、併存する頻度も高いことが知られています。近年では、炎症や代謝異常を介した両者の生物学的関連が注目されており「スタ…
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脳卒中後うつ(Post-Stroke Depression)に有効な非薬物療法は?(SR&MA; Clin Rehabil. 2025)

脳卒中後のうつ病はどこまで予防・改善できるのか?脳卒中後の患者にとって、うつ症状(Post-Stroke Depression:PSD)は高頻度かつ予後に深く関与する合併症です。再発やリハビリ効果の低下、QOL(生活の質)悪化とも関連し、早...
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抗CGRPモノクローナル抗体エプチネズマブは群発頭痛の予防に有効か?(DB-RCT; ALLEVIATE試験; JAMA Neurol. 2025)

群発頭痛(Cluster Headache)は、激烈な頭痛発作を繰り返す難治性の疾患であり、患者のQOL(生活の質)に深刻な影響を与えることが知られています。予防療法としてはベラパミルやリチウムなどが使われていますが、有効性や副作用の点で…
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血栓除去療法前のテネクテプラーゼ静注は予後改善につながるのか?(RCT; BRIDGE-TNK試験; N Engl J Med. 2025)

急性期脳梗塞、とくに大血管閉塞(LVO, large-vessel occlusion)を伴う症例では、血管内治療(endovascular thrombectomy)が治療の中心ですが、その前段階として血栓溶解療法(IVT)を併用すべき…
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コーヒーと片頭痛の因果関係を探る|カフェイン構成成分の影響度は?(メンデルランダム化解析; Neurol Res. 2025)

片頭痛は、慢性的な神経疾患であり、その発症には不適切な薬物使用、不安、睡眠障害、うつ病、ストレスなど、さまざまな要因が関与しています。コーヒーはその多様な生理活性特性で知られており、急性の片頭痛症状を緩和する可能性がありますが、長期的なコ…
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高齢者や認知機能障害患者におけるベンゾジアゼピン漸減支援|非薬物介入の効果とは?(システマティックレビュー; J Am Geriatr Soc. 2025)

不眠治療で処方されるベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZRAs)(ベンゾジアゼピン系薬およびZ薬)は、短期使用に限定すべき薬剤とされています。特に高齢者や認知機能障害のある方では、以下の有害事象リスクが高まることが知られています:…
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オレキシン作動薬の新星:ナルコレプシー1型に対するオベポレキストンの効果は?(RCT; TAK-861試験; N Engl J Med. 2025)

ナルコレプシー1型は、脳内のオレキシン(ヒポクレチン)ニューロンの喪失により生じる中枢性過眠症です。従来の治療は、症状を抑える対症療法(モダフィニル、メチルフェニデートなど)が中心でしたが、病態の根本であるオレキシン欠損に直接アプローチす…
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長期のNSAIDs使用は認知症リスクを低下させる?― 約30年の追跡結果から(ロッテルダム研究; J Am Geriatr Soc. 2025)

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、抗炎症作用に加えて、アミロイドβの蓄積を抑える可能性も指摘されており、認知症の予防に効果があるのではないかと長年考えられてきました。しかし、これまでの観察研究や短期介入試験では結果が一貫せず、N…
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GLP-1作動薬は認知症リスクを下げる?(RCTのメタ解析; JAMA Neurology 2025)

糖尿病は心血管疾患のリスク要因であると同時に、認知症リスクを高める代謝疾患としても知られています。近年は、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)といった「心血管保護作用を持つ糖尿病治療薬」が注目されていますが、これらの…
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iPS細胞から作られた神経前駆細胞はパーキンソン病に効くのか?(第I/II相試験; Nature. 2025)

パーキンソン病は、ドーパミン神経の脱落により運動障害を引き起こす神経変性疾患です。これまで薬物療法が中心でしたが、病気の進行を止めることはできませんでした。胎児組織を使った細胞移植治療は一定の成果を上げたものの、倫理的・技術的な問題が残り…
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高齢者の慢性不眠にミルタザピンは効果があるのか?(DB-RCT; MIRAGE試験; Age Ageing. 2025)

高齢者に多くみられる慢性不眠症は、QOL(生活の質)や日中機能に重大な影響を及ぼします。しかし、ベンゾジアゼピン系薬剤の長期使用は転倒や認知機能低下のリスクがあり、非ベンゾジアゼピン系やその他の代替薬の選択が求められています。ミルタザピン…
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心的外傷後ストレス障害におけるブレクスピプラゾールとセルトラリンの併用治療の効果はどのくらい?(DB-RCT; JAMA Psychiatry. 2025)

心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対する治療方法は限られており、新たな薬物療法の選択肢が必要とされています。そこで今回は、PTSDに対するブレクスピプラゾールとセルトラリンの併用治療(ブレクスピプラゾール+セルトラリン)の有効性、安全性…
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