猫になりたい薬剤師

スポンサーリンク
00_その他

薬剤師介入が心不全の再入院を減らす?(RCTのSR&MA; Br J Clin Pharmacol. 2025)

心不全(HF)は、高齢者を中心に再入院の主要な原因であり、退院直後や症状悪化時に特にリスクが高まります。こうした背景から、多職種チーム医療の一員として薬剤師が果たす役割が注目されていますが、その効果についてはこれまで十分に検証されていませ…
05_内分泌代謝系

GLP-1受容体作動薬は「肥満合併変形性膝関節症」のコスト効果で外科手術に迫る(費用対効果分析; Ann Intern Med. 2025)

膝の変形性関節症(OA)は高齢化と肥満の進行に伴い増加しており、疼痛・歩行障害・生活の質(QOL)の低下を引き起こす代表的な慢性疾患です。従来は減量・運動療法や、重症例では外科的治療(スリーブ胃切除術、ルーワイ胃バイパスなど)が中心でした…
00_その他

CYP2C19遺伝子型による抗血小板療法の最適化:クロピドグレル併用療法の効果は遺伝的背景で変わる?(RCTの二次解析; INSPIRES試験; Stroke. 2025)

急性期脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)後の再発予防では、クロピドグレルとアスピリンなどの抗血小板薬の併用療法(DAPT)が重要な治療選択肢とされています。しかし、その効果は全ての患者に均一ではありません。近年、CYP2C19遺伝子多型が…
00_その他

クロピドグレル代謝と遺伝子多型 ― 日本人に多い「CYP2C19 LOFアレル」と臨床的意義(ブログ管理者によるレビュー; 2025年版)

クロピドグレルはプロドラッグであり、体内で肝臓の薬物代謝酵素によって活性体に変換されて初めて抗血小板作用を発揮します。この活性化は以下の2段階の酸化過程を経て行われます。なかでも CYP2C19 は両段階で中心的な役割を担っており、遺伝的…
00_その他

不適切処方(PIMs・PPOs)が死亡リスクに与える影響はどのくらい?(コホート研究; J Am Geriatr Soc. 2025)

高齢者医療においては、潜在的に不適切な処方(PIP:Potentially Inappropriate Prescribing) が大きな課題です。PIMs(Potentially Inappropriate Medications):…
02_循環器系

主要降圧薬とその併用による血圧降下効果を定量化 ― 単剤か併用か?(DB-RCTのメタ解析; Lancet. 2025)

高血圧治療では、ACE阻害薬、ARB、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、利尿薬といった5つの主要薬剤クラスが広く用いられています。しかし、実際にどの程度血圧を下げられるのか、また単剤と併用でどのように効果が異なるのか、定量的な比較は充分ではあり…
01_中枢神経系

ADHD治療薬の中枢刺激薬と精神症状リスクはどのくらい?(SR&MA; JAMA Psychiatry. 2025)

注意欠如・多動症(ADHD)の治療において、中枢刺激薬(アンフェタミン系やメチルフェニデート)は第一選択薬として広く用いられています。しかし一部の患者で精神病症状(幻覚や妄想など)や双極性障害(BD)が出現する可能性が指摘されており、その…
02_循環器系

心不全患者におけるジギトキシンの効果はどのくらい?(DB-RCT; DIGIT-HF; N Engl J Med. 2025)

ジギトキシン(digitoxin)は心不全治療薬として古くから知られていますが、心不全・左室駆出率低下例(HFrEF)に対する有効性は確立していませんでした。そこで今回は、現代の標準治療を受けているHFrEF患者において、ジギトキシンがア…
03_呼吸器系

吸入薬切り替えの影響は?環境配慮と患者アウトカムのバランスを探る(自己対照症例系列+コホート研究; JAMA Intern Med. 2025)

近年、医療現場における温室効果ガス削減が注目されており、その一環として、噴霧式(MDI:metered-dose inhalers)から推進剤を含まないドライパウダー吸入薬(DPI:propellant-free dry-powder i…
20_妊婦

【批判的吟味】アセトアミノフェン使用と子どもの発達障害リスクとの関連性は本当か?(系統的レビュー; Environ Health. 2025)

アセトアミノフェン(パラセタモール)は、妊娠中でも使用が比較的許容される解熱鎮痛薬として世界中で広く使われており、妊婦の50%以上が服用経験があるとされています。しかし近年、胎児期にアセトアミノフェンへ曝露された子どもにおいて、自閉スペク…
01_中枢神経系

ARBはACE阻害薬よりも認知症リスクを低減する?(多国籍コホート研究; Age Ageing. 2025)

高血圧治療に広く用いられるACE阻害薬(ACEI)とアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)。これらは血圧コントロールだけでなく、脳血管疾患や認知機能に影響を及ぼす可能性が指摘されています。しかし、どの薬剤クラスが認知症リスクにより有利…
未分類

ビタミンB12誘導体メコバラミンがカペシタビン誘発手足症候群を予防する?(DB-RCT; BMJ. 2025)

抗がん薬 カペシタビン は乳がんを含む固形腫瘍で広く用いられる経口フッ化ピリミジン製剤です。一方、副作用として手足症候群(Hand-Foot Syndrome:HFS)を高率に引き起こし、治療中止を要因となります。また、HFSは日常生活の…
02_循環器系

急性心不全治療におけるフロセミド静注の血圧への影響はどの程度か?(コホート研究; Acad Emerg Med. 2025)

急性非代償性心不全(ADHF)の治療において、フロセミド静注(IVFu)は浮腫や肺うっ血の改善に広く用いられています。しかし、投与による血圧低下や低血圧リスクについては臨床現場で懸念があり、実際にどの程度寄与しているのかは不明確でした。そ…
12_血液・造血器系

フレイル高齢者の心房細動治療:ワルファリンからDOACへの切り替えは有効か?(J Am Coll Cardiol. 2025)

心房細動(AF)患者に対する抗凝固療法では、ビタミンK拮抗薬(VKA:ワルファリンなど)から直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)への切り替えが広がっています。しかし、フレイル高齢者でVKAをすでに使用している患者にとって、この切り替えが本当…
02_循環器系

経口抗凝固薬服用中の慢性冠症候群患者におけるアスピリン追加の是非(DB-RCT; AQUATIC試験; N Engl J Med. 2025)

慢性冠症候群(chronic coronary syndrome, CCS)を有し、長期に経口抗凝固薬(OAC)を服用している患者に対して、アスピリンなどの抗血小板薬を追加すべきかどうかは議論が続いています。抗血小板薬の追加は血栓イベント‥
未分類

1型糖尿病に対する同種異系幹細胞由来膵島細胞治療「ジミスレセル(zimislecel)」の有効性評価(第1, 2相試験; VX-880-101 FORWARD試験; N Engl J Med. 2025)

1型糖尿病は自己免疫反応により膵島β細胞が破壊され、インスリン分泌が失われる疾患です。インスリン注射や持続皮下インスリン注入が標準治療ですが、依然として重度低血糖や血糖コントロール困難が課題となっています。膵島移植は有効な選択肢ですが、ド…
02_循環器系

心筋梗塞後の二重抗血小板療法は短縮できる?P2Y12阻害薬単剤への移行で出血リスクを減らせる可能性(Open-RCT; TARGET-FIRST試験; N Engl J Med. 2025)

急性心筋梗塞(AMI)を発症した患者に対しては、経皮的冠動脈形成術(PCI)後に二剤併用抗血小板療法(DAPT:アスピリン+P2Y12阻害薬)が標準的に行われています。しかし、近年の治療技術の進歩により、短期間のDAPT後にP2Y12阻害…
02_循環器系

Triple Whammyと急性腎障害(AKI)の発症タイミング(データベース研究; PLoS One. 2022)

レニン-アンジオテンシン系阻害薬、利尿薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)からなる「Triple Whammy トリプル・ワーミー」薬物療法に関連する急性腎障害(AKI)が報告されています。しかし、医薬品副作用報告データベースを用い…
02_循環器系

PCI後の抗血小板療法:P2Y12阻害薬単剤はアスピリン単剤より有効か?(RCTのメタ解析; BMJ. 2025)

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の患者では、二重抗血小板療法(DAPT:アスピリン+P2Y12阻害薬)が標準的に用いられます。しかしDAPT終了後、単剤維持療法として「アスピリン」か「P2Y12阻害薬(クロピドグレルやチカグレロ…
02_循環器系

血液透析患者の高カリウム血症に対するSZCの効果はどのくらい?(RCT; DIALIZE-Outcomes試験; Kidney Int. 2025)

血液透析患者では透析前の高カリウム血症が頻発し、不整脈や心血管イベントの主要なリスクとなります。ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム(SZC, 商品名:ロケルマ)は、腸管内でカリウムを吸着し排泄するカリウム吸着薬であり、血清カリウム値のコン…
スポンサーリンク