猫になりたい薬剤師

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02_循環器系

2回分割投与のアスピリンはACS後の再発抑制に有効か?|糖尿病・アスピリン抵抗性高リスク患者における検証(Open-RCT; ANDAMAN試験; Eur Heart J. 2025)

急性冠症候群(ACS)後の二次予防において、アスピリンは標準治療の中核を担っています。しかし、糖尿病(DM)患者やアスピリン抵抗性(aspirin resistance)を有する高リスク群では、標準投与(1日1回)にもかかわらず虚血性イベ…
01_中枢神経系

アトゲパントが片頭痛予防の新たな選択肢に|従来治療無効例にも有効性を示す(DB-RCT; ELEVATE試験; Lancet Neurol. 2024)

片頭痛は生活の質(QOL)を大きく損なう慢性神経疾患であり、多くの患者は従来の経口予防薬(β遮断薬、抗てんかん薬、抗うつ薬など)で充分な効果を得られていません。特に月に15日以上、3ヶ月を超えて続く状態である慢性片頭痛(Chronic M…
00_その他

保険薬局における患者満足の構造とは?|共分散構造分析・重回帰分析から見えた「満足度を高める要因」(日本アンケート調査; YAKUGAKU ZASSHI. 2007)

医薬分業の進展とともに、保険薬局は「薬を渡す場所」から「患者の健康を支える医療拠点」へと役割が変わりつつあります。その中で患者満足度(patient satisfaction)は、医療の質を測定する重要なアウトカム指標の一つとされています…
13_悪性腫瘍

PPI併用でオキサリプラチン中止が減少?|末梢神経障害による治療中断リスクを検証した後ろ向き研究(後方視コホート研究; Pharmacotherapy. 2025)

大腸がんや膵がんなどの治療に広く用いられる抗がん剤「オキサリプラチン(oxaliplatin)」。しかし、その大きな課題の一つが末梢神経障害(OIPN)による治療中断です。治療継続が難しくなると、有効性の低下や予後への影響も懸念されます。…
13_悪性腫瘍

スタチンはオキサリプラチン誘発末梢神経障害を防げるか?(日本多施設後ろ向き研究; Clin Transl Sci. 2025)

化学療法誘発末梢神経障害(CIPN)、とくにオキサリプラチン誘発末梢神経障害(OIPN)は、治療中止や減量の主要因であり、治療後もQOL低下が長く続く厄介な有害事象です。コレステロール降下薬のスタチンには多面的(pleiotropic)作…
未分類

ACS後の抗血小板療法、アスピリンは早期中止できる?P2Y12単剤療法の新知見(Open-RCT; NEO-MINDSET試験; N Engl J Med. 2025)

急性冠症候群(ACS)で経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた患者では、アスピリン+P2Y12阻害薬による二剤併用抗血小板療法(DAPT)が標準治療として行われます。しかし、DAPTは出血リスクを伴うため、早期からアスピリンを中…
00_その他

心血管疾患の包括的スクリーニングは本当に有効?7年間追跡で明らかになった意外な結果(人口ベースRCT; Eur Heart J. 2025)

心血管疾患(CVD)は世界的に主要な死亡原因のひとつであり、症状が出る前の段階(サブクリニカルCVD)でのスクリーニングが予防に有用ではないかと考えられています。しかし、これまでの研究は限られており、死亡率への影響について明確なエビデンス…
02_循環器系

心筋梗塞後にβ遮断薬は本当に必要か?|最新メタ解析とRCTの結果から考える治療戦略2025年版

心筋梗塞後の二次予防において、β遮断薬は長年にわたり標準治療の柱として位置づけられてきました。これは1970~90年代の臨床試験において、心筋虚血の軽減・再梗塞予防・死亡率低下といった明確な利益が示されたためです。しかし、現代の治療環境(…
05_内分泌代謝系

IgA腎症におけるカルシトリオール併用療法の効果は?(DB-RCT; Nephrology Dialysis Transplantation 2025)

IgA腎症(IgAN)は世界的に最も一般的な原発性糸球体腎炎であり、中等度のタンパク尿(0.5〜3.5g/日)を有する患者では、RAS阻害薬(RASB)の最大投与下でも腎機能低下が進行することがあります。ビタミンD活性体であるカルシトリオ…
02_循環器系

GLP-1受容体作動薬はHFpEF合併肥満患者に有効か?(RCTのメタ解析; Diabetes Obes Metab. 2025)

肥満は心不全(HF)発症の大きなリスク因子であり、特に駆出率が保たれた心不全(HFpEF)の発症と密接に関連しています。近年、GLP-1受容体作動薬(GLP-1 RA)が体重減少や心血管イベント抑制効果を持つことから、HFpEF患者への応…
00_その他

カフェインは就寝何時間前まで摂取して良いですか?(SR&MA; Sleep Med Rev. 2023)

カフェインは覚醒作用を持つ代表的な刺激物質であり、眠気対策や集中力向上のために日常的に摂取されています。しかし、睡眠の質や時間に悪影響を与える可能性があることが指摘されており、「何時間前までに控えるべきか」は明確なエビデンスが求められてき…
00_その他

薬剤師介入が心不全の再入院を減らす?(RCTのSR&MA; Br J Clin Pharmacol. 2025)

心不全(HF)は、高齢者を中心に再入院の主要な原因であり、退院直後や症状悪化時に特にリスクが高まります。こうした背景から、多職種チーム医療の一員として薬剤師が果たす役割が注目されていますが、その効果についてはこれまで十分に検証されていませ…
05_内分泌代謝系

GLP-1受容体作動薬は「肥満合併変形性膝関節症」のコスト効果で外科手術に迫る(費用対効果分析; Ann Intern Med. 2025)

膝の変形性関節症(OA)は高齢化と肥満の進行に伴い増加しており、疼痛・歩行障害・生活の質(QOL)の低下を引き起こす代表的な慢性疾患です。従来は減量・運動療法や、重症例では外科的治療(スリーブ胃切除術、ルーワイ胃バイパスなど)が中心でした…
00_その他

CYP2C19遺伝子型による抗血小板療法の最適化:クロピドグレル併用療法の効果は遺伝的背景で変わる?(RCTの二次解析; INSPIRES試験; Stroke. 2025)

急性期脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)後の再発予防では、クロピドグレルとアスピリンなどの抗血小板薬の併用療法(DAPT)が重要な治療選択肢とされています。しかし、その効果は全ての患者に均一ではありません。近年、CYP2C19遺伝子多型が…
00_その他

クロピドグレル代謝と遺伝子多型 ― 日本人に多い「CYP2C19 LOFアレル」と臨床的意義(ブログ管理者によるレビュー; 2025年版)

クロピドグレルはプロドラッグであり、体内で肝臓の薬物代謝酵素によって活性体に変換されて初めて抗血小板作用を発揮します。この活性化は以下の2段階の酸化過程を経て行われます。なかでも CYP2C19 は両段階で中心的な役割を担っており、遺伝的…
00_その他

不適切処方(PIMs・PPOs)が死亡リスクに与える影響はどのくらい?(コホート研究; J Am Geriatr Soc. 2025)

高齢者医療においては、潜在的に不適切な処方(PIP:Potentially Inappropriate Prescribing) が大きな課題です。PIMs(Potentially Inappropriate Medications):…
02_循環器系

主要降圧薬とその併用による血圧降下効果を定量化 ― 単剤か併用か?(DB-RCTのメタ解析; Lancet. 2025)

高血圧治療では、ACE阻害薬、ARB、β遮断薬、カルシウム拮抗薬、利尿薬といった5つの主要薬剤クラスが広く用いられています。しかし、実際にどの程度血圧を下げられるのか、また単剤と併用でどのように効果が異なるのか、定量的な比較は充分ではあり…
01_中枢神経系

ADHD治療薬の中枢刺激薬と精神症状リスクはどのくらい?(SR&MA; JAMA Psychiatry. 2025)

注意欠如・多動症(ADHD)の治療において、中枢刺激薬(アンフェタミン系やメチルフェニデート)は第一選択薬として広く用いられています。しかし一部の患者で精神病症状(幻覚や妄想など)や双極性障害(BD)が出現する可能性が指摘されており、その…
02_循環器系

心不全患者におけるジギトキシンの効果はどのくらい?(DB-RCT; DIGIT-HF; N Engl J Med. 2025)

ジギトキシン(digitoxin)は心不全治療薬として古くから知られていますが、心不全・左室駆出率低下例(HFrEF)に対する有効性は確立していませんでした。そこで今回は、現代の標準治療を受けているHFrEF患者において、ジギトキシンがア…
03_呼吸器系

吸入薬切り替えの影響は?環境配慮と患者アウトカムのバランスを探る(自己対照症例系列+コホート研究; JAMA Intern Med. 2025)

近年、医療現場における温室効果ガス削減が注目されており、その一環として、噴霧式(MDI:metered-dose inhalers)から推進剤を含まないドライパウダー吸入薬(DPI:propellant-free dry-powder i…
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