猫になりたい薬剤師

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02_循環器系

心房細動アブレーション後の再発予防に抗炎症薬は有効か?(SR&NWM; J Cardiovasc Electrophysiol. 2025)

心房細動(AF)は、脳卒中・心不全・死亡リスクを増大させる最も頻度の高い不整脈です。カテーテルアブレーションは有効なリズムコントロール手段として確立されていますが、再発率が依然として高いことが臨床的課題となっています。近年、AFの発症・持…
04_消化器系

横須賀市の中学生ヘリコバクター・ピロリ検診から見えた課題 ― 若年層への感染対策と公衆衛生的意義(公衆衛生研究; J Gastroenterol Hepatol. 2025)

胃がんの主要な危険因子であるHelicobacter pylori(ピロリ菌)感染は、感染後長期に持続することで萎縮性胃炎・胃がんの発症リスクを高めます。そのため、日本では若年層における感染スクリーニングと早期除菌が、がん予防の観点から重…
02_循環器系

高齢高血圧患者における厳格な血圧管理は長期的にも有益か?|STEP試験の延長追跡結果から(RCT; J Am Coll Cardiol. 2025)

「高齢者では、血圧を下げすぎないほうがよい」という考えは長く議論されてきました。しかし、近年のSTEP試験(Strategy of Blood Pressure Intervention in the Elderly Hypertensi…
01_中枢神経系

入院患者における「環境音(騒音)」の影響とは?(スコーピングレビュー; Worldviews Evid Based Nurs. 2025)

病棟での療養環境は、患者の回復や満足度に直結します。その中でも「騒音(noise)」は見過ごされがちな要因ですが、近年の研究では睡眠障害、せん妄、再入院リスクとの関連が指摘されています。今回ご紹介するのは、2024年に発表されたスコーピン…
未分類

歩数は「どのように歩くか」で変わる?|1日の歩き方と死亡・心血管リスクの関連(コホート研究; Ann Intern Med. 2025)

「1日8,000歩を目標にしましょう」といった健康指導は広く知られています。しかし、同じ歩数でも「歩き方」や「歩行のまとまり方(バウト)」によって健康効果が異なる可能性があることが、近年の研究で注目されています。今回紹介する論文は、英国バ…
02_循環器系

初回血圧上昇=悪い反応ではない?|アラーティング反応と死亡リスクとの関係性(前向きコホート研究; Hypertens Res. 2025)

血圧測定の初回値が高く、2回目・3回目で低下する──いわゆる「アラーティング反応(alerting reaction)」は、従来「白衣高血圧」や測定ストレスによる測定誤差とみなされてきました。しかし、最新の疫学研究では、この反応が単なる誤…
13_悪性腫瘍

新たな知見:COVID-19 mRNAワクチンが “がん免疫チェックポイント阻害薬” の効果を高める可能性(Nature. 2025)

免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitors:ICI)は、がん治療に革命をもたらしました。しかし、その効果はすべての患者に等しく現れるわけではありません。腫瘍の免疫環境(tumour microen…
04_消化器系

嚥下障害を起こしやすい薬とは?|日本の添付文書と保険データから明らかになった54成分(横断研究; Drugs Real World Outcomes. 2025)

高齢者に多い嚥下障害(oropharyngeal dysphagia:OD)は、誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia:AP)の重要なリスク因子です。嚥下障害は脳卒中やパーキンソン病などの疾患だけでなく、薬剤性でも生じること…
01_中枢神経系

オープンラベル・プラセボは片頭痛に効く?|痛みや生活の質への影響を検証したRCT(DB-RCT; JAMA Netw Open. 2025)

「プラセボ効果(placebo effect)」は、医療における治療効果の一部を担う重要な要素として知られています。特に痛みや頭痛など主観的症状の治療では、プラセボ効果が臨床的に無視できないほど大きいことが示されています。近年注目されてい…
02_循環器系

高齢の心血管疾患患者に対する SGLT2 阻害薬 ― 有効性と安全性を再考(SR&MA; J Am Geriatr Soc. 2025)

高齢者(65 歳以上)で心血管疾患を持つ患者は、心不全入院や心血管死などの発生リスクが高い "ハイリスク群" です。近年、SGLT2 阻害薬(sodium-glucose cotransporter-2 inhibitors)は、糖尿病の…
02_循環器系

急性心不全における利尿薬追加療法の最適化 ― アセタゾラミドが最も短い入院期間と関連?(RCTのNWM; Am J Cardiol. 2025)

急性心不全(acute heart failure, HF)では、体液貯留に対する利尿薬抵抗性(diuretic resistance)が問題となることが多く、ループ利尿薬単独では除水が不十分となる症例が少なくありません。これまでの臨床試…
02_循環器系

インクリシランはLDL-C管理の新しい主軸となるか?(DB-RCT; VICTORION-Difference試験; Eur Heart J. 2025)

動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の進展において、LDLコレステロール(LDL-C)の上昇は因果的リスク因子として確立されています。近年の欧州心臓病学会(ESC)ガイドラインでは、リスクに応じた厳格なLDL-C目標値を設定し、スタチン+併…
03_呼吸器系

小児ぜんそく治療に新たな選択肢?|ブデソニド-ホルモテロール vs. サルブタモール単剤(Open-RCT; CARE試験; Lancet. 2025)

小児ぜんそく(喘息)は、世界的に有病率が高く、学齢期の子どもにおける健康問題の代表例の一つです。多くの患児では短時間作用型β₂刺激薬(SABA:例 サルブタモール)を頓用吸入薬として使用していますが、SABA単剤では炎症抑制効果が得られな…
05_内分泌代謝系

セマグルチドとNAIONとの関連は?|GLP-1受容体作動薬とSGLT2阻害薬の比較解析(データベース研究; Diabetes Obes Metab. 2025)

近年、糖尿病治療薬の進化により、血糖コントロールのみならず心血管・腎保護効果を持つ薬剤が広く使用されるようになりました。その代表が、GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)とSGLT2阻害薬(SGLT2i)です。一方で、GLP-1RA(特…
未分類

シスプラチン治療後のCKD発症リスクは「投与前eGFR」で予測可能?(後向きコホート研究; JAMA Oncol. 2025)

シスプラチン(Cisplatin)は、固形がん治療において最も重要な白金製剤のひとつです。しかし、その腎毒性(nephrotoxicity)は古くから知られ、治療終了後も慢性腎臓病(CKD)発症リスクが残存します。今回ご紹介する研究は、カ…
00_その他

薬局の患者満足度を高める鍵は「人」だった?

医薬分業が進むなかで、薬局は単なる「薬を渡す場所」から、患者に選ばれる医療提供施設へと変化しています。しかし、「どのような薬局機能・サービスが患者満足度を高めるのか」は、これまで十分に検証されていませんでした。2009年に『薬学雑誌(Ya…
08_炎症・免疫・アレルギー系

デュピルマブ vs. オマリズマブ ― 鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎と喘息における初の直接比較試験(DB-RCT; EVEREST試験; Lancet Respir Med. 2025)

鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(CRSwNP)は、IL-4/IL-13経路やIgEを介するタイプ2炎症が関与する疾患です。一方、喘息は免疫経路によりType 2高炎症型と低炎症型に分類され、鼻茸合併例ではType 2高炎症型であることが多いです。…
13_悪性腫瘍

オキサリプラチンによる末梢神経障害(OIPN)は治療中断を招く?|高齢大腸がん患者におけるSEER-Medicare解析(データベース研究; Support Care Cancer. 2025)

大腸がんの化学療法において、オキサリプラチン(oxaliplatin)は予後改善に欠かせない薬剤です。しかし、投与継続の妨げとなる用量制限毒性(dose-limiting toxicity)の一つが、オキサリプラチン誘発末梢神経障害(ox…
01_中枢神経系

家事頻度の変化と認知機能低下 ― 高齢者における前向き解析からの示唆(データベース研究; Perm J. 2025)

認知機能(認知症を含む)の加齢性低下は多くの高齢者で問題となります。運動習慣や社会活動といった可変要因が認知機能に影響する可能性が指摘されてきましたが、日常的な家事(housework)の頻度変化と認知機能との関係を10年にわたって追跡し…
未分類

利尿薬による電解質異常は女性と高齢者で起こりやすい?|日本の大規模データから見えたリスク要因(データベース研究; Drug Saf. 2025)

高血圧や心不全の治療で広く用いられる利尿薬。しかし、その有用性の一方で、低カリウム血症や高カリウム血症などの電解質異常は代表的な副作用として知られています。今回ご紹介するのは、日本の実臨床データを用いて、性別・腎機能・年齢が利尿薬による電…
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