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02_循環器系

透析未導入CKD患者の貧血に対するロキサデュスタットの有効性と心血管系への安全性(RCT3件のプール解析; Clin J Am Soc Nephrol. 2021)

赤血球造血刺激因子製剤(ESA)が承認される以前は、腎不全で重度の貧血を呈する患者には赤血球輸血が行われていたが、これにはウイルス感染、鉄過剰、同種感作などのリスクがありました。1989年、エポエチンアルファがCKD関連貧血の治療薬として初めて米国食品医薬品局(FDA)に承認され、治療のあり方が大…
13_悪性腫瘍

配偶者の有無とがん特有の生存率との関連性はどのくらい?(人口ベース後向きコホート研究; JAMA Netw Open. 2021)

がんは、世界最大の疾病負担であり、世界および米国で第2位の死亡原因となっています。未婚のがん患者(結婚したことがない、別居中、離婚中、寡婦、同棲関係を含む)は、結婚している患者に比べてがんによる死亡リスクが高いとされています。米国では、未婚者の割合が増加しており、2020年には米国住民の50%が…
09_感染症

COVID-19による無嗅覚症に対する副腎皮質ステロイド鼻腔内投与は効果がない(DB-RCT ; Am J Otolaryngol. 2021)

コロナウイルス感染症2019(COVID-19)は、世界保健機関(WHO)が報告しているように、これまでに世界中で1億1500万人以上が罹患したパンデミック疾患です。この疾患は、コロナウイルス科の一本鎖RNAウイルスである新型重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)によって引き…
02_循環器系

脳卒中および一過性脳虚血発作の患者における二重抗血小板療法とアスピリンの比較(RCTのメタ解析; Stroke. 2021)

一過性脳虚血発作(TIA)や軽度の脳梗塞を発症した患者は、特に発症から3ヵ月以内に血栓性イベントを再発する危険性が高いことが知られています。脳梗塞の再発を予防し、重症度を軽減するアスピリンの有効性と安全性は確立されています。ジピリダモール単独またはアスピリンとの併用による血小板阻害は、アスピリン単独…
01_ワクチン vaccine

英国におけるCOVID-19ワクチン接種後の副反応とSARS-CoV-2感染率はどのくらいか?(COVID Symptom Studyアプリ利用者データ; 前向き観察研究; Lancet Infect Dis. 2021)

Pfizer-BioNTech(BNT162b2)およびOxford-AstraZeneca(ChAdOx1 nCoV-19)のCOVID-19ワクチンは、第3相試験で優れた安全性と有効性を示しています。我々は、英国の地域社会におけるこれらのワクチンの安全性と有効性を調査することを目的としました。
03_呼吸器系

中等度から重度の喘息における3剤吸入 vs. 2剤吸入(RCTのSR&MA; JAMA. 2021)

中等度から重度の喘息に対する3剤併用療法の効果はどのくらいなのか? 喘息の治療は吸入ステロイド(ICS)が基本です。しかしICS単剤では、喘息の症状コントロールが充分ではないことから、長時間作用型β2アゴニスト(LABA)あるいは長時間作用...
01_ワクチン vaccine

妊娠中・授乳中の女性におけるCOVID-19に対するワクチン反応性(前向きコホート研究; Am J Obstet Gynecol. 2021)

妊娠中・授乳中の女性におけるCOVID-19に対するワクチン反応性は? 2021年3月1日時点で、米国だけでも73,600件以上の感染と80件以上の妊産婦死亡が妊婦に発生しています(CDC-MMWR)。重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(...
00_その他

日本における身体的多併存疾患パターンと抑うつ症状の関連性は?(日本の横断研究; Fam Med Community Health. 2020)

個人に2つ以上の慢性疾患が同時に存在することと定義される「multimorbidity(多併存疾患)」に苦しむ患者数は、現在、特にプライマリーケアにおいて増加傾向にあります。日本で実施された調査によると、成人における多併存疾患の有病率は29.9%で、65歳以上の高齢者では62.8%にまで上昇して…
01_ワクチン vaccine

SARS-CoV-2バリアントによるワクチンのブレイクスルー感染(症例報告; N Engl J Med. 2021)

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)感染症は、2020年末までに8,300万件以上のコロナウイルス症2019(COVID-19)を引き起こしましたが、ワクチンや抗体療法の認可と展開により、COVID-19に対し人類は多大な進歩を遂げています。これらの戦略は、ウイルスの…
01_中枢神経系

2~4種類の片頭痛予防薬で治療効果が不十分とされたエピソード性あるいは慢性の片頭痛患者に対する6ヵ月間のフレマネズマブの有効性・安全性(Open-RCT; FOCUS延長試験; J Headache Pain. 2021)

片頭痛の負担は大きく、機能障害に加えて社会的・経済的な負担もあり、片頭痛予防のための前治療を1回以上失敗した患者では一般的に負担が高くなります。片頭痛患者の多くは、副作用に耐えられないか、あるいは片頭痛予防薬に反応しないことが報告されています。そのため、特に慢性片頭痛患者では、治療の…
70_医療経済学

駆出率低下を伴う心不全治療におけるダパグリフロジンの費用対効果について(費用対効果分析; JAMA Netw Open. 2021)

ナトリウムグルコースコトランスポーター2(SGLT2)阻害剤は、糖尿病の治療薬として開発されましたが、心血管アウトカムを改善することが付随的に指摘されていました。DAPA-HF試験では、糖尿病の有無にかかわらず、駆出率が低下した心不全に対するガイドラインに沿った内科的治療にダパグリフロジン…
01_ワクチン vaccine

顔面神経麻痺とmRNA COVID-19ワクチンの関連性はどのくらいですか?(シグナル解析; JAMA Intern Med. 2021)

mRNA COVID-19ワクチンの主要な第3相臨床試験において、顔面神経麻痺の症例が、プラセボ投与群の1例(1/35,611例)、ワクチン投与群で数例(7/35,654例)観察されました。臨床試験から因果関係は確立されませんでしたが、米国食品医薬品局(FDA)は、ワクチン接種者の顔面神経麻痺の…
02_循環器系

【Up To Date for DOAC】DOACの有効性・安全性比較(ナラティブレビュー; 最終更新月2021年8月)

直接経口抗凝固薬(Direct Oral Anticoagulant, DOAC)あるいは経口抗凝固薬(OAC)は、ビタミンK拮抗薬であるワルファリンと比較して、食事との相互作用が少なく、頻繁なモニタリングを必要としない(正確にはモニタリングできる検査項目がほぼない)薬剤です。これまでに4種類の…
02_循環器系

COVID-19におけるレニン-アンジオテンシン系阻害剤の投与中止と投与継続の比較(Open-RCT; ACEI-COVID試験; Lancet Respir Med. 2021)

COVID-19パンデミックは、世界中の医療システムに前例のない課題を突きつけています。2021年5月末までに世界で確認された患者数は1億6900万人以上で、300万~500万人以上が死亡しています。COVID-19による死亡率は個人差が大きく、高齢であることや、心血管疾患、糖尿病、高血圧、慢性…
02_循環器系

Triple Whammy(RASi+利尿薬+NSAID)による腎機能への慢性的な影響は?(Yakugaku Zasshi. 2019)

レニン・アンジオテンシン系阻害薬(RASi)、利尿薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の3剤併用による急性腎障害(AKI)のリスクが複数報告されています。過去の報告によると、RASiと利尿薬による2剤併用療法に比べて、NSAIDsを加えた3剤併用療法ではAKI発症率が1.31倍に上昇し…
02_循環器系

【ゆるく批判的吟味】駆出率が保たれている心不全(HFpEF)患者におけるエンパグリフロジンの効果は?(DB-RCT; EMPEROR-Preserved試験; N Engl J Med. 2021)

これまで駆出率の低下した心不全(HFrEF)患者に対する治療薬の承認が相次いでいますが、駆出率の保たれた心不全(HFrEF)に対する治療薬はありません。SGLT2阻害薬は、尿中にグルコースを排出することで血糖を低下させる糖尿病治療薬として承認されましたが、その作用機序から慢性腎臓病(CKD)や心不全患者への治療効果が期待されています。そこで今回は、2021年8月27日の欧州心臓学会の国際会議(ESC Congress)で発表されましたEMPEROR-Preserved試験の結果を…
02_循環器系

透析患者の心血管イベントおよび残存腎機能に対するACE阻害薬/ARBの効果はどのくらい?(RCTのメタ解析; BMC Nephrol. 2017)

心血管イベントは、透析患者の主要な死因であり、死亡率は一般人口の7〜30倍であることが報告されています。これまでに行われた透析患者を対象とした観察研究では、残存糸球体濾過量(GFR)の漸次低下と死亡率の上昇との関連が報告されていますが、透析患者の生存率や残存腎機能との因果関係は確立されていません。
05_内分泌代謝系

2型糖尿病患者におけるSGLT2阻害剤と網膜静脈閉塞症のリスク (PSマッチコホート研究; Diabetes Care. 2021)

網膜静脈閉塞症は、主に高血圧や糖尿病による動脈硬化を原因として起こります。 網膜静脈閉塞症になると、眼底出血や黄斑浮腫のリスクも高まることが知られています。SGLT2阻害薬は、尿中にグルコースを排泄することから、尿量を増加させることが知られていますが、これに伴い体内で虚血状態を引き起こす可能性…
06_骨代謝系

閉経後女性のビタミンD状態の改善において、カルシフェジオールはコレカルシフェロールよりも優れている(ソフトエンドポイント中間解析; DB-RCT; J Bone Miner Res. 2021)

ビタミンD欠乏症に対する補充はビタミンDと活性型ビタミンD、どちらが良いのか? ビタミンD欠乏症は、世界で10億人以上が罹患していると言われています(PMID:23930771)。しかし、ビタミンDの主な効果が明らかになっている骨格組織への...
02_循環器系

末梢動脈疾患患者における血行再建術後のリバーロキサバン使用は全虚血イベントを減少させる(RCT; VOYAGER PAD試験の事前設定解析; J Am Coll Cardiol. 2021)

末梢動脈疾患(PAD)患者は、四肢および心血管の主要な有害イベントのリスクが高くなっています。下肢血行再建術の既往歴は、術後数年経っても四肢の有害イベントのリスクが有意に高いことと関連しています。さらに最近では、血行再建術後の急性期にPADを発症した患者のリスクプロファイルが説明され…
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