痛風発作に対するナプロキセンと低用量コルヒチンの効果はどのくらいですか?(オープンpRCT; CONTACT trial; Ann Rheum Dis. Feb 2020)

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Open-label Randomised Pragmatic Trial (CONTACT) Comparing Naproxen and Low-Dose Colchicine for the Treatment of Gout Flares in Primary Care

Edward Roddy et al.

Ann Rheum Dis. Feb 2020

PMID: 31666237

PMCID: PMC7025732

DOI: 10.1136/annrheumdis-2019-216154

Trial registration number: ISRCTN (69836939), clinicaltrials.gov (NCT01994226), EudraCT (2013-001354-95).

Keywords: colchicine; gout; naproxen; primary care; randomised trial.

目的

プライマリケアで痛風発赤を治療するためのナプロキセンと低用量コルヒチンの有効性と安全性を比較する。

方法

多施設オープンラベルランダム化比較試験を実施した。

一般診療100施設からリクルートされた痛風発作のある成人は、ナプロキセン750 mg(8時間ごとに250 mg)を7日間または低用量コルヒチン1,500 mcg(8時間ごとに0.5mg)を4日間に均等にランダム割り付けされた。

主要アウトカムは、最初の7日間にわたって毎日測定された最も疼痛強度が悪かった(worst pain intensity)値における、ベースラインからの過去24時間(0-10数値評価尺度)の変化だった。

ベースラインからの平均変化は、治療の意図によって1-7日のグループ間で比較された。

結果

・2014年1月29日から2015年12月31日までに、399人の参加者(ナプロキセンn = 200、コルヒチンn = 199)を募集した。

・1〜7日間の平均疼痛変化スコア(コルヒチンvs. ナプロキセン:平均差= -0.18; 95%CI -0.53〜0.17; p = 0.32)。

・1-7日目では、下痢(45.9% vs. 20.0%; OR = 3.31; 2.01〜5.44)および頭痛(20.5% vs. 10.7%; OR = 1.92; 1.03〜3.55)は、ナプロキセン群よりもコルヒチン群で多かったが、便秘は あまり一般的ではなかった(4.8% vs. 19.3%; OR = 0.24; 0.11〜0.54)。

結論

ナプロキセンまたは低用量コルヒチンのいずれかにランダム化された痛風発赤のある患者において、7日間の疼痛強度に差は認められなかった。

ナプロキセンは比較的副作用が少なかったため、ナプロキセンに禁忌のない患者における痛風発作の第一選択治療として推奨される。

コメント

一般的に痛風患者における発赤に対してはコルヒチンが使用されていると考えられです。

さて、本試験ではコルヒチンとNSAIDsのナプロキサンの比較を行い、効果に差はなかったとのこと。しかし、副作用についてはナプロキサンと比較して、コルヒチンで下痢と頭痛が多く、便秘が少なかったとのこと。

本結果により著者はナプロキサンを第一推奨としているようです。個人的には、この短期間の試験結果のみではなんとも言い難いところです。ちなみに薬価はナプロキサンの方が高い。そして試験に用いられた用量は日本で用いられる量よりもやや多い。まぁ、あまり大きな差ではないと感じていますが。

✅まとめ✅ ナプロキサンあるいはコルヒチンによる痛風発赤への効果に差はなかったが、コルヒチンで下痢と頭痛が多かった

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